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【市況】前場に注目すべき3つのポイント~主要企業決算本格化、米大統領選に不透明感

NYダウ <日足> 「株探」多機能チャートより

31日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し:主要企業決算本格化、米大統領選に不透明感
■外資系証券の注文動向:差し引き130万株の買い越し
■前場の注目材料:ポケモンGO、課金収入3ヵ月で630億円





■主要企業決算本格化、米大統領選に不透明感


31日の日本株市場は、こう着感の強い相場展開になりそうだ。本格化している決算については本日も300社を超える企業が予定しており、月末要因もあって積極的には手がけづらいところであろう。決算を受けた市場反応には強弱感が明確に表れており、方向感が掴みづらい面はある。

また、米国では11月1、2日に連邦公開市場委員会(FOMC)が開かれる。ここでの利上げを予想する向きはないが、4日に10月の米雇用統計が発表されるため、決算以外にも手控え要因がある。

さらに、翌週には米大統領選が行われる。市場はヒラリー氏の就任を織り込んでいるほか、トランプ氏との比較で市場はポジティブ視している面もある。ただ、週末には米連邦捜査局(FBI)がヒラリー候補への捜査を再開すると明らかにしたことで、選挙結果をめぐる不透明感が高まっている。

今後の行方を見守る格好となろうが、たとえヒラリー大統領誕生としても、その後はTPP反対など、デメリット面も警戒されてくる可能性があるだろう。決算がピークを迎えるなか、より、こう着感の強まる相場展開も意識しておく必要がありそうだ。

その他、28日にウイーンで開かれた石油輸出国機構(OPEC)の事務レベルの打ち合わせは、イラクとイランが減産の際の基準となる生産データを巡り12時間に渡って対立し、結局、物別れに終わった。ある程度は想定されていたと考えられるが、再び原油相場の動向に振らされやすい需給状況にもなりやすい。

とはいえ、足下で円安基調が続いており、先週の決算をみても円高の影響による収益悪化等は織り込まれていると考えられる。そのため、方向性としては決算後のアク抜けを意識したスタンスで臨みたいところであろう。


(株式部長・アナリスト 村瀬智一)



■外資系証券の注文動向:差し引き130万株の買い越し

朝の外資系証券5社経由の注文状況は、売り1480万株、買い1610万株、差し引き130万株の買い越しとの観測。なお、直近5日分の注文動向は以下の通り。


10月24日(月):150万株の売り越し
10月25日(火):120万株の買い越し
10月26日(水):290万株の買い越し
10月27日(木):80万株の売り越し
10月28日(金):520万株の買い越し


■前場の注目材料

・NYダウは下落、(18161.19、-8.49)
・NY原油は下落(48.70、-1.02)
・韓国検察、大統領府を捜査
・OPEC減産合意の可能性低下、会合は物別れ
・大阪万博、政府も誘致検討へ
・自動運転車の安全性向上の技術開発相次ぐ
・ポケモンGO、課金収入3ヵ月で630億円


☆前場のイベントスケジュール


<国内>
・08:50 日・9月鉱工業生産速報(前月比予想:+0.9%、8月:+1.3%)


<海外>
・特になし

《WA》

 提供:フィスコ

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