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【市況】日経平均は反落、任天堂がしっかり、決算後のアク抜けが今後のコンセンサスになるか/ランチタイムコメント

日経平均 <1分足> 「株探」多機能チャートより

 日経平均は反落。50.61円安の17341.23円(出来高概算7億6000万株)で前場の取引を終えた。26日の米国市場は高安まちまちだったほか、原油相場が下落していることもあり、利食い先行で始まった。決算発表が本格化するなか、キヤノン<7751>、LINE<3938>、任天堂<7974>が売り気配からのスタート。アドバンテスト<6857>、オリックス<8591>が買い気配から始まるなど、決算内容を受けた物色が強まっている。

 全体としては引き続きこう着感の強い相場展開となるなか、前場半ばには一時17400円を回復する場面もみられている。ただし、17400円回復による目先的な達成感もあってか、前引けにかけては再び下げに転じてきており、この影響から円相場も若干円高に振れて推移している。規模別指数は大型株指数のみがプラスをキープ。東証1部の騰落銘柄は、値上がり、値下がりが拮抗。セクターではその他金融、陸運、不動産はしっかり。半面、海運、医薬品、電気機器が冴えない。

 日経平均は売り先行後に一事プラス圏を回復するなど、底堅い相場展開である。任天堂<7974>が売り一巡後に一時プラスに転じていることも、安心感につながろう。ただ、決算発表が本格化する中では、決算を見極めたいとするムードも強い。日銀のETF買い入れなどの需給要因が下支えとなり、先高期待の強い上昇ではあるが、決算を前にいったんはポジションをクローズする流れにも向かいやすいところである。

 とはいえ、任天堂のほか、LINE<3938>についても、大きく下げてはいるが、寄付き価格を上回って推移している。決算後のアク抜けへの市場の意識が高まってくるようだと、今後予定されている企業で下方修正等が出てきたとしても、売り一巡後のアク抜けを意識した物色に向かわせてきそうである。(村瀬智一)
《AK》

 提供:フィスコ

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