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【注目】前週末21日に「売られた株!」総ザライ ―本日への影響は?―

旭ダイヤ <日足> 「株探」多機能チャートより

■旭ダイヤモンド工業 <6140>  748円 (-133円、-15.1%)

 東証1部の下落率トップ。20日、旭ダイヤモンド工業 <6140> が17年3月期の連結経常利益を従来予想の45.5億円→19.5億円に57.1%下方修正。減益率が10.6%減→61.7%減に拡大する見通しとなったことが売り材料視された。機械・建設用ダイヤモンド工具や中国向け電着ダイヤモンドワイヤの販売が低迷することが響く。円高による採算悪化や電着ダイヤモンドワイヤの単価下落も利益を圧迫する。業績悪化に伴い、今期の年間配当を従来計画の28円→14円(前期は30円)に減額修正したことも売りに拍車を掛けた。

■任天堂 <7974>  25,185円 (-1,765円、-6.6%)

 東証1部の下落率2位。任天堂 <7974> が急反落。同社は20日、17年3月に発売予定の新型ゲーム機の商品名を「Nintendo Switch(ニンテンドースイッチ)」に決め、画像などを公開した。同社が本格的な新型ゲーム機を発売するのは2012年に発売した「Wii U(ウィーユー)」以来。本体は専用スタンドに置くことで据え置き型ゲームとしてプレーできるが、携帯型端末としても使えることを特徴としている。ただ、20日に先駆して買われていたこともあり、その反動から利益確定を急ぐ動きが重なって大幅安となった。

■エンプラス <6961>  3,215円 (-130円、-3.9%)

 エンプラス <6961> が反落。20日の取引終了後に発表した第2四半期累計(4-9月)の連結決算が、売上高159億300万円(前年同期比18.2%減)、営業利益20億8400万円(同60.2%減)、純利益35億1800万円(同6.4%減)と大幅営業減益だったことが嫌気された。主力のプリンター用品で競争が激化したほか、自動車用部品で円高の影響を強く受けたことが響いた。また、半導体機器で海外主要顧客の生産調整の影響を受けたことや、液晶テレビの世界的な生産調整の影響でオプト事業が落ち込んだことも業績の足を引っ張った。なお、17年3月期通期業績予想は、売上高320億円(前期比17.4%減)、営業利益42億円(同57.7%減)、純利益49億円(同12.4%減)の従来予想を据え置いた。

■きんでん <1944>  1,234円 (-48円、-3.7%)

 きんでん <1944> が5日ぶりに反落。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は20日、同社株のレーティングを「オーバーウエイト」から「ニュートラル」へ引き下げた。目標株価は1540円から1290円に見直した。17年3月期の連結営業利益を従来予想の318億円から300億円(会社予想は290億円)へ見直すなど、業績予想を減額修正した。同社は施工動員力の高さを背景に、大型案件の施工実績が豊富なことが他社との差別化につながっていた。しかし、関電工 <1942> や九電工 <1959> などの電気設備工事大手が首都圏民間大規模プロジェクトで実績を積み重ねてきたことから、同社の優位性は相対的に薄らいでいる、とみている。

■日本工営 <1954>  485円 (-5円、-1.0%)

 日本工営 <1954> が4日続落。21日午後2時ごろ、エジプト・カイロ地下鉄4号線第1期整備事業にかかるコンサルティング業務の契約調印を9日に行ったと発表したが、21日は朝方から利益確定売りが優勢であり、市場の反応は限定的だった。同事業は、ODAの本邦技術活用条件(STEP)を適用し、日本の鉄道技術を活用して、大カイロ都市圏の南西部に位置するカイロ中心部からピラミッド地区を結ぶ地下鉄(17駅、約19キロメートル)を建設するというもの。契約期間は9年間で、日本工営とグループ会社の日本シビックコンサルタント、その他3社のJVで入札支援・補助・契約(案)の作成、施工監理、運営などを行うとしている。なお、JV全体の契約金額は141億円で、そのうちの約100億円が同社グループでの受注となるとしている。

※21日の下落率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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