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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ (2) ―本日につながる期待株は?―

ドトル日レス <日足> 「株探」多機能チャートより

■ドトル日レス <3087>  2,052円 (+144円、+7.6%)

 東証1部の上昇率6位。14日、ドトール・日レスホールディングス <3087> が決算を発表。17年2月期上期(3-8月)の連結経常利益が前年同期比12.1%増の58.8億円に伸びて着地したことが買い材料視された。客単価の高い「星乃珈琲店」の積極出店を進めた日本レストランシステムグループの収益が拡大したことが寄与。業務効率化やコスト削減も増益に貢献した。業績好調に伴い、今期の年間配当を従来計画の28円→30円(前期は28円)に増額修正したことも支援材料となった。

■TSIホールディングス <3608>  611円 (+40円、+7.0%)

 東証1部の上昇率9位。14日、TSIホールディングス <3608> が決算を発表。17年2月期上期(3-8月)の連結経常利益が前年同期比2.0倍の12.3億円に急拡大し、従来予想の10億円を上回って着地したことが買い材料視された。前期に実施した不採算ブランドの撤退や店舗閉鎖が奏功し、採算が大きく改善した。販管費の削減を進めたことも利益拡大に貢献した。売上高は子会社で展開していたキャロウェイアパレル事業を持分法適用会社化した影響で7.6%の減収となった。

■ワキタ <8125>  882円 (+53円、+6.4%)

 ワキタ <8125> が3日続伸。岩井コスモ証券は14日、同社株の目標株価を750円から920円に引き上げた。投資判断は「B+」を継続した。主力の建設機械事業で、収益性の高い賃貸部門の稼働率が7月以降、前年同期比でプラス圏へ転じた。下期以降も、災害対策やインフラ再整備の拡大、首都圏を中心とする東京オリンピック開催に向けた建設投資の拡大で収益改善が進む見通し。同証券では17年2月期の連結営業利益は会社予想52億円に対し59億円(前期比13%減)を予想。

■DOWA <5714>  754円 (+40円、+5.6%)

 14日、DOWAホールディングス <5714> が17年3月期上期(4-9月)の連結経常利益を従来予想の105億円→135億円に28.6%上方修正。減益率が49.0%減→34.5%減に縮小する見通しとなったことが買い材料。亜鉛や貴金属など非鉄金属価格が上昇し、主力の製錬事業の採算が改善したことが寄与。燃料費が想定を下回ったことも利益上振れに貢献した。

■インテージH <4326>  1,914円 (+94円、+5.2%)

 17日午前、インテージホールディングス <4326> がSBIインベストメントと私募ファンド「INTAGE Open Innovation Fund」を共同設立すると発表したことが買い材料視された。同ファンドは同社グループの既存事業分野や、 IoT人工知能(AI)といった最新技術を持つ国内外のベンチャー企業を投資対象とする。ベンチャー企業への投資を通じ、中期計画に掲げるイノベーション活動を一層強化、加速する狙い。発表を受けて、成長分野への豊富な投資経験を持つSBIインベストメントとのファンド設立による事業拡大に期待する買いが向かった。

■サイゼリヤ <7581>  2,691円 (+126円、+4.9%)

 サイゼリヤ <7581> が続伸。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が前週末14日付のリポートで、レーティング「ホールド」を継続し、目標株価を1800円から2200円へ引き上げたことが好感された。外食産業における低価格志向の強まりが追い風となり、国内既存店売り上げは好調に推移するほか、メニュー品質の改善やサービス水準の向上も寄与し、17年8月期営業利益を87億円から会社計画93億円を上回る96億円としている。また、パスタ専門店「マリアーノ」など国内新規事業の確立などもあり、18年8月期営業利益予想は100億円、19年8月期は同104億円を見込んでいる。

■いちご <2337>  472円 (+21円、+4.7%)

 14日、いちご <2337> が決算を発表。17年2月期上期(3-8月)の連結経常利益が前年同期比3.2倍の138億円に急拡大して着地したことが買い材料視された。いちごオフィスリート <8975> 、いちごホテルリート <3463> へ不動産物件を売却したことが寄与。賃貸収入が増加したことも収益拡大に貢献した。通期計画の164億円に対する進捗率は84.4%に達しており、業績上振れを期待する買いが向かった。

■さくらインターネット <3778>  1,074円 (+42円、+4.1%)

 さくらインターネット <3778> が続伸。データセンターを運営し、フィンテック関連としても市場の注目度が高い。IoT全盛時代を前にITインフラ分野ではアウトソーシング需要が増大基調を強めており、同社はクラウド人工知能(AI)、ディープラーニングといった新サービス分野の開拓で成長路線を走る。同社は17日、取引時間中にIoT分野で米エブリセンス社と協業することを発表、これが株価を後押しした。

■ベクトル <6058>  1,091円 (+34円、+3.2%)

 ベクトル <6058> が3連騰し、上場来高値を更新した。14日、同社は決算を発表。17年2月期上期(3-8月)の連結経常利益が前年同期比36.8%増の9.2億円に拡大し、従来予想の7.9億円を上回って着地したことが買い材料視された。国内やアジアを中心とする海外向けに、動画配信や広告配信システムを活用した付加価値の高いサービスが伸びたことが収益を押し上げた。

■パナソニック <6752>  1,072円 (+21.5円、+2.1%)

 パナソニック <6752> が続伸。米電気自動車(EV)大手メーカーのテスラモーターズが、パナソニックと共同で太陽電池部材の米国生産工場を建設する方向で検討に入ると発表したことが伝わり、パナソニックの株価を刺激する格好となった。また、これに先立ってパナソニックとテスラは、テスラの新型車の受注が好調なため稼働時期や増産投資を前倒しする目的で、来月から米ネバダ州の車載電池工場でEV電池の量産を始めることを既に発表している。今回の太陽電池部材の生産についてもテスラとの連携の強さが改めて浮き彫りとなり、今後の株高思惑にもつながりそうだ。

※17日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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