【市況】11日の米国市場ダイジェスト:ダウは200ドル安、軟調なアルコア決算を嫌気
NYダウ <日足> 「株探」多機能チャートより
■NY株式:ダウは200ドル安、軟調なアルコア決算を嫌気
NYダウ ナスダック
終値 :18128.66 終値 :5246.79
前日比:-200.38 前日比:-81.89
始値 :18308.43 始値 :5321.82
高値 :18312.33 高値 :5321.82
安値 :18061.96 安値 :5227.43
11日の米国株式相場は下落。ダウ平均は200.38ドル安の18128.66、ナスダックは81.89ポイント安の5246.79で取引を終了した。朝方に発表された非鉄金属大手アルコア(AA)の決算が予想を下振れ、来週から本格化する7-9月期決算内容への懸念から売りが先行。原油相場やその他資源価格の下落も嫌気され、終日軟調推移となった。セクター別では全面安となり、特にヘルスケア機器・サービスや医薬品・バイオテクノロジーの下落が目立った。
遺伝子解析装置のイルミナ(ILMN)は決算内容が嫌気され、大幅下落。原油相場の下落を受けてエクソン・モービル(XOM)やシェブロン(CVX)などエネルギー関連会社が軟調推移。一方で、短文投稿サイトのツイッター(TWTR)は一部アナリストによる投資判断引き上げを受け、上昇。ファストフードのヤム・ブランズ(YUM)は10月末にスピンオフが完了する中国事業に関する新たな事業計画と、株主還元策の拡充を発表したことで堅調推移。携帯端末のアップル(AAPL)は、韓国のサムスン電子が相次ぐバッテリー発火事故で新型スマートフォンの生産・販売を中止したことが追い風になるとの見方から買われた。
9月末に石油輸出国機構(OPEC)の非公式会合で石油の減産が合意されたものの、リビア、イラン、ナイジェリアは増産を計画しており、減産効果に懐疑的な見方が増えつつある。
Horiko Capital Management LLC
■NY為替:原油反落や株安でリスクオフの円買い
11日のニューヨーク外為市場でドル・円は、103円86銭から103円18銭まで下落し103円52銭で引けた。米国の年内の利上げを織り込むドル買いに一時上昇したのち、米国の9月労働市場情勢指数が予想外に2か月連続で低下したためドルは伸び悩んだ。その後、原油価格の反落を受けたリスク回避の円買い、クロス円絡みの円買いが強まった。
ユーロ・ドルは、1.1099ドルから1.1049ドルまで下落し1.1054ドルで引けた。欧米金利差の拡大観測にユーロ売り、ドル買いが強まった。ユーロ・円は、115円05銭から114円01銭へ下落した。ポンド・ドルは、1.2329ドルから1.2090ドルへ下落した。英国の欧州連合(EU)離脱への(ハードBrexit)警戒感が強まりポンド売りに拍車がかかった。ドル・スイスは、0.9852フランから0.9893フランへ上昇した。
■NY原油:反落で50.79ドル、IEAが供給過多は継続と指摘
11日のNY原油先物は反落(NYMEX原油11月限終値:50.79↓0.56)。高値は22時30分の51.54ドル、安値は0時40分の50.39ドル。国際エネルギー機関(EIA)が公表した10月の石油市場月報で、石油輸出国機構(OPEC)による減産合意がまとまったとしても17年前半は供給過多が続くと指摘している。
また、前日のプーチン大統領によるOPECとの協調発言に対する懐疑的な見方も台頭。年初来高値51.67ドルを抜けきらなかったことが影響して利益確定の流れがやや強まった。
日足チャートでは、6月9日の年初来高値51.67ドル突破を意識した展開となっており、トレンドの強さは残っている。
■主要米国企業の終値
銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)
バンクオブアメリカ(BAC) 16.11ドル -0.19ドル(-1.17%%)
モルガン・スタンレー(MS) 32.18ドル -0.38ドル(-1.17%%)
ゴールドマン・サックス(GS)169.04ドル -2.00ドル(-1.17%%)
インテル(INTC) 37.27ドル -0.75ドル(-1.97%%)
アップル(AAPL) 116.30ドル +0.25ドル(+0.22%%)
アルファベット(GOOG) 809.57ドル -4.60ドル(-0.57%%)
フェイスブック(FB) 128.88ドル -1.36ドル(-1.04%%)
キャタピラー(CAT) 87.47ドル -0.75ドル(-0.85%%)
アルコア(AA) 27.91ドル -3.60ドル(-11.42%%)
ウォルマート(WMT) 67.39ドル -0.59ドル(-0.87%%)
スプリント(S) 6.78ドル +0.05ドル(+0.74%%)
《NO》
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