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【市況】<週末コメント> ─ 来週の相場展望 ─ 2016年9月30日

 今週の日経平均終値は16449円84銭、前週末比304円18銭安でした。

 今週はOPECの減産合意などそれなりの好材料が飛び込んでまいりましたが、最終的にはドイツ銀行の経営問題に押されて、日経平均は先週の戻り分を全て吐き出す結果となりました。先週、日銀が政策発表の場でマイナス金利の深堀りを避けておきながら、今週は日銀総裁がマイナス金利の深堀りを進める発言をするなど、その曖昧なスタンスは市場をかなり困惑させています。これも今週の下げの一因で、為替市場でもじわりと円高が進行しています。もともと第三の矢のなかったアベノミクス。先月発表の28兆円対策、言わゆる第一の矢である財政政策でも相場は反応せず、第二の矢(金融政策)も先週放たれましたが市場の反応は芳しくありません。アベノミクスは現状においてはほぼ万策尽きた状態で、この先景気や株価を上げて行く即効策が見当たらない状況となっています。米中の景気が良ければ外需で日本株も景気もけん引されるのですが今はそこもやや怪しい状態。来週からの年度下期で企業業績が急回復するメドも立っていないことから、当面は1万6000円台のレンジ相場を強いられるでしょう。唯一の起爆剤が円安転換ですが、日米金利差、政治・経済状況、貿易収支、地政学など様々な面ですぐにそれが展望できる状況でもないようです。4-9月決算発表の始まる10月下旬辺りまで材料不在のなか弱含みの展開を強いられそうです。(ストック・データバンク 編集部)

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