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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ (2) ―本日につながる期待株は?―

田辺三菱 <日足> 「株探」多機能チャートより

■田辺三菱製薬 <4508>  2,209円 (+81円、+3.8%)

 田辺三菱製薬 <4508> が4日続伸、年初来高値を更新した。SMBC日興証券が26日付で同社の投資判断「1(強気)」を継続し、目標株価を2300円→2500円に増額したことが買い材料視された。リポートでは、米FDAに筋萎縮性側索硬化症(ALS)治療薬「エダラボン」の承認申請が受理されたことを評価。同証券では、「エダラボン」が18年3月期上期に米国で承認、月間薬価6000ドルを前提に、同薬の米国販売は18年3月期に80億円、21年3月期には510億円に拡大すると予想している。

■国際石油開発帝石 <1605>  870.2円 (+28.4円、+3.4%)

 国際石油開発帝石 <1605> が大幅高。26日の原油先物相場はWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の期近11月物が、前週末比1.45ドル高の1バレル=45.93ドルで取引を終えた。28日までアルジェで開かれている国際エネルギーフォーラムの合間に、OPEC加盟国は非公式会議を行うが、この非公式会合で産油国が増産凍結で合意するとの期待が膨らんだ。ただ、一部では「増産凍結の合意の公算は小さい」との見方も出ており、原油市況の先行きには強弱感が対立している。

■ジャパンミート <3539>  1,267円 (+36円、+2.9%)

 26日、ジャパンミート <3539> [東証2] が従来無配としていた17年7月期の上期配当を10円(前年同期は無配)実施すると発表したことが買い材料視された。財務基盤が安定したことや堅調な業績を踏まえ、株主への利益還元を増やす。年間配当は20円(前期は10円)になる。発表を受けて、株主還元の強化を好感する買いが向かった。

■古河電気工業 <5801>  267円 (+7円、+2.7%)

 古河電気工業 <5801> が反発。26日の取引終了後、フジクラ <5803> との折半出資会社ビスキャスから、地中および海底送電線事業を譲り受けると発表しており、業績への寄与をを好感した買いが入った。ビスキャスの事業再編に伴うもので、地中および海底送電線事業を古河電工が、配電線・架空送電線事業をフジクラが譲り受けるという。また、これに伴い負ののれんが発生する見込みだが、金額は現在精査中としている。

■ナノキャリア <4571>  1,040円 (+19円、+1.9%)

 ナノキャリア <4571> が6日続伸。ノーベル賞シーズンとなり、自然科学3賞の受賞者が10月3日の医学生理学賞を皮切りに順次発表される見通しで、これに合わせバイオ関連銘柄に市場の関心が集まっており、同社もその流れに乗っている。同社は薬物搬送システム(DDS)に強みを持ち、ミセル化ナノ粒子製剤による副作用の少ない抗がん剤開発を進める創薬ベンチャー。ペプチド医薬品と並び、抗体医薬に次ぐ医薬品として期待される核酸医薬分野で同社の一挙手一投足に注目が集まっている。核酸医薬の薬物搬送に関する物質特許出願では8月に欧州特許庁から特許査定を受領しており、これに伴い主要市場である日米欧を含めた権利確保を可能としている。2013年5月に株式分割考慮で最高値5630円の実績があり、天井の高さも投機資金の食指を動かしている。

■トヨタ自動車 <7203>  6,014円 (+97円、+1.6%)

 トヨタ自動車 <7203> 、マツダ <7261> 、富士重工業 <7270> が買われた。朝方、1ドル=100円30銭前後で推移していた為替相場は、27日午前11時過ぎに100円80銭台まで円安が進行したことが好感された。米大統領選挙の第1回テレビ討論会は、クリントン氏が優勢だったとの見方が出ており、保護貿易主義的な主張をする共和党のトランプ氏が大統領選レースで後退したとみられることも、輸出比率の高い自動車セクターには追い風となった。

■日本新薬 <4516>  5,530円 (+80円、+1.5%)

 日本新薬 <4516> が4日続伸。発売3年目に入った前立腺肥大に伴う排尿障害を改善する薬「ザルティア」が本格成長期入り。骨髄異形成症候群治療剤「ビダーザ」をはじめとする新薬群が収益を牽引し、17年3月期営業利益は前期比35%増の115億円と大幅増益見通しにある。また、遺伝子に直接働きかけるバイオ医薬品として注目度が高い核酸医薬分野では、アンチセンス核酸医薬品であるDMD(デュシェンヌ型筋ジストロフィー)治療剤の開発に傾注、2018年の上市を目指し治験を進めている。

■任天堂 <7974>  27,035円 (+360円、+1.4%)

 任天堂 <7974> が反発。26日付でみずほ証券が投資判断「買い」を継続、目標株価を3万1000円から3万2000円へ引き上げた。「ポケモンGO」の大ヒットにより、想定した時期よりも早く株価上昇が始まったが、元々想定していた有力なカタリスト候補はここから加速するとし、「新型ゲーム機NXの詳細発表」、「どうぶつの森のゲームアプリの発表の可能性」など、年内だけ挙げても株価材料は豊富と評価している。

■エービーシー・マート <2670>  7,010円 (+90円、+1.3%)

 SMBC日興証券は、今年は厳冬で冬物関連商材への需要が高まる可能性があると指摘している。今月9日に気象庁は「ラニーニャ現象が発生しているとみられる」と発表した。ラニーニャ現象とは、太平洋赤道域の日付変更線付近から南米沿岸にかけ海面水温が平年より低くなる現象のこと。今後、同現象の影響として残暑と厳冬と指摘されているが、特に厳冬は冬物商材への需要を喚起する。例えば、インナーやブーツなどの防寒衣料、除雪機・スコップ・シャベルなどの対雪害器具、保湿化粧水・うがい薬などの日用品・医薬品・空気清浄器などの家電への需要増が見込める。具体的なラニーニャ関連銘柄として、エービーシー・マート <2670> 、ファーストリテイリング <9983> 、DCMホールディングス <3050> 、ドンキホーテホールディングス <7532> 、マツモトキヨシホールディングス <3088> 、ビックカメラ <3048> などを挙げている。

■新日鐵住金 <5401>  2,049円 (+23円、+1.1%)

 新日鉄住金 <5401> 、ジェイ エフ イー ホールディングス <5411> など鉄鋼株が朝安からプラス圏に切り返した。9月初旬から株価は調整色を強めていたが、ここにきて売り飽き気分が台頭している。SMBC日興証券では26日付のリポートで鉄鋼セクターに業種格付け「強気」でフォローしている。原料炭市況の天井感が出ており、熱延鋼板のスプレッドは現状がボトムの可能性を示唆、中国主要都市の鋼材在庫量が10週間ぶりに減少に転じたことや、中国国営大手鉄鋼2社の経営統合が正式に発表されたことなどを前向きに評価している。

■ファンケル <4921>  1,769円 (+19円、+1.1%)

 ファンケル <4921> が3日続伸。同社は26日、古河電気工業 <5801> の先端研究所と共同で、唾液中に存在する栄養素の一つである、鉄分の充足状態がわかるタンパク質「フェリチン」を測定する技術を開発したことを発表した。この技術により、従来行われている鉄分の充足測定方法である血液を採取せず、唾液中に微量に存在する「フェリチン」を測定することで、簡単に鉄分の充足状態を確認することが可能になる。

※27日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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