【注目】前日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―
アキュセラ <日足> 「株探」多機能チャートより
■アキュセラ・インク <4589> 1,383円 (+258円、+22.9%) 一時ストップ高
アキュセラ・インク <4589> [東証M]が続急伸。ドライ型加齢黄斑変性治療薬候補「エミクススタト塩酸塩」は臨床第2b/3相試験で有効性が示されず、株価は5月末に暴落したが、同時にSBIグループが大量の買いを入れ、保有株比率は30%を超す大株主となっている。足もとでは、バイオ関連株に見直し買いが流入しているほか、9月末の中間期末が接近しSBIグループにとってアキュセラは上げ賛成の状態にあるだけに、市場には株高思惑が膨らんでいる様子だ。
■エージーピー <9377> 490円 (+80円、+19.5%) ストップ高
23日、エージーピー <9377> [JQ]が丸紅 <8002> 子会社の丸紅新電力と業務提携すると発表したことが買い材料視された。丸紅新電力との小売電気事業に関し、電力卸供給契約や需給管理業務契約を締結。自社における電力調達の効率化を図るとともに、個人・法人を問わず、空港内外の顧客に対して、小売電気事業を展開する。発表を受け、丸紅新電力との提携による収益基盤の拡大に期待する買いが向かった。
■イトーヨーギョー <5287> 1,290円 (+198円、+18.1%)
イトーヨーギョー <5287> が18%超える上昇をみせたほか、虹技 <5603> 、ゼニス羽田ホールディングス <5289> [東証2]などが3日続伸と気を吐いた。今年は8月から9月にかけて台風が相次いで日本列島に上陸して多大な被害を与えており、台風対策の重要性が改めて認識されている。イトーヨーギョーは集中豪雨による都市型水害に対応してマンホール内圧の上昇によるふたの浮上・飛散防止対策に「ふた浮上防止マンホール」を、道路冠水対策として「ライン導水ブロックを使用した路面冠水抑制システム」や「越流抑制型グレーチング」を手掛け、関連有力株として見直されている。また、同様にマンホール製造大手で雨水関連製品を製造販売するゼニス羽田や虹技も買いを引き寄せた。
■JAM <8922> 111円 (+7円、+6.7%)
23日、日本アセットマーケティング <8922> [東証M]が17年3月期の最終利益(非連結)を従来予想の48億円→113億円に2.4倍上方修正したことが買い材料。従来の14.5%減益予想から一転して2.0倍増益を見込み、3期連続で過去最高益を更新する見通しとなった。神奈川県川崎市に保有する賃貸用不動産の売却に伴い、売却益73.9億円が発生することが最終利益を押し上げる。
■ニチレイ <2871> 1,157円 (+60円、+5.5%)
東証1部の上昇率8位。ニチレイ <2871> が続急伸。大和証券は23日、同社株のレーティングを「3(中立)」から「2(アウトパフォーム)」へ引き上げた。目標株価は900円から1300円に見直した。第1四半期(4-6月)の連結営業利益は74億円(前年同期比67%増)と予想を上回る伸びとなった。冷凍チャーハンを中心に家庭用調理食品の販売が好調だったほか、海外事業の収益改善が寄与した。1円の円高が営業利益を4億円程度押し上げる円高メリット銘柄であることも注目されている。同証券では17年3月期の連結営業利益は前期比23%増の265億円(会社予想217億円)と大幅な増額修正を予想。18年3月期は同290億円への連続増益を見込んでいる。
■LINE <3938> 4,740円 (+215円、+4.8%)
LINE <3938> が3連騰。時系列で表示される投稿の間に挿入されるタイムライン広告を6月から本格スタートさせており、これが収益を牽引するとの見方が市場では強い。15年12月期の営業損益は95億2400万円の赤字だったが、16年12月期については「230億円前後の黒字が有望視され、来期はさらに飛躍的な伸びが見込まれる」(国内中堅証券情報部)とも指摘されている。また、全額出資子会社「LINEモバイル」を設立し、格安スマートフォン事業への参入を発表、業容拡大に対する期待も高い。米投資ファンドが同社株の成長性に着眼しているとの報道も一部にみられ、マーケットの視線が強まっている。
■小野薬品工業 <4528> 2,835.5円 (+115円、+4.2%)
小野薬品工業 <4528> が大幅続伸。ノーベル賞候補関連銘柄として再度、物色人気が高まっている様子だ。米調査会社「トムソン・ロイター」は今年のノーベル賞の有力候補者予測を発表し、そのなかに生理学・医学賞では京都大客員教授の本庶佑(ほんじょ・たすく)氏の名前を挙げた。本庶氏は、免疫細胞の働きを抑制する作用のある分子「PD-1」を発見。小野薬の「オプジーボ」は「抗PD-1抗体」を活用したがん免疫治療薬であり、同薬の創薬に本庶氏は多大な貢献を果たした。生理学・医学賞の発表は10月3日の予定。
■ライトオン <7445> 1,238円 (+47円、+4.0%)
ライトオン <7445> が大幅反発。前週末23日の取引終了後に発表した9月度(8月21日-9月20日)の月次売上高で、既存店売上高は前年同月比11.2%減と2ヵ月ぶりに前年実績を下回ったが、足もとの売り上げ低調は織り込み済みとの見方が強く、戻り歩調継続を期待した買いが入った。全国的に平年に比べて気温が高く、また、度重なる台風の影響により、羽織物やアウターなどの秋物が苦戦した。ただ、今秋から発売を開始したプライベートブランドのベーシックデニムに関しては初動が良かったとしている。
■プレサンス <3254> 4,440円 (+100円、+2.3%)
プレサンスコーポレーション <3254> が4日続伸。同社は23日の取引終了後、三栄建築設計 <3228> と共同でASEAN近隣諸国における不動産の開発プロジェクトなどへの出資を目的とした新会社を設立することを発表した。両社で現地の優良なパートナー企業が行う不動産の開発プロジェクトに対して出資することを目的とした新会社「プロスエーレ」を設立、中長期的にトータル1000億円程度の不動産開発プロジェクト案件を随時、検討していく方針。
■六甲バター <2266> 3,010円 (+67円、+2.3%)
六甲バター <2266> が8連騰。上場来高値を連日更新と異彩の上昇を続けている。同社は消費者から高水準の需要があるベビーチーズの最大手。年末に向けて需要の盛り上がりが期待されるチーズ関連銘柄として投機資金の攻勢が続いた。一部調査機関によると2015年度のチーズ市場は数量ベースで前期比7.5%増と拡大が顕著となっており、2016年度以降も拡大が期待される状況、同社への追い風は強い。一方、株式需給面では信用買い残が枯れた状態で信用倍率は0.27倍と売り長であり、青空圏で戻り売り圧力がないことも強みとなっている。
■スターツ <8850> 1,847円 (+23円、+1.3%)
スターツコーポレーション <8850> が4日続伸。いちよし経済研究所が23日付で投資判断を新規に「A」とし、フェアバリューを2500円に設定したことが好材料視された。「ピタットハウス」を拠点とする賃貸住宅などの管理にかかる安定収益が着実に拡大しているほか、成長基盤である賃貸住宅などの建設事業の受注が順調に推移し中期的な成長が継続する見通しと評価。また、千桜タワー、新浦安プロジェクトなど大型開発物件の竣工で、近い将来に業容のさらなる拡大も期待されるとしている。なお、同研究所では、17年3月期営業利益を185億円から190億円(会社予想185億円)へ、18年3月期を同190億円から195億円へ引き上げており、中期的な収益水準の上昇で増配の可能性が高いとしている。
■青森銀行 <8342> 337円 (+4円、+1.2%)
青森銀行 <8342> が3日続伸。同社は23日の取引終了後、17年3月期の連結業績予想の修正を発表。経常収益を442億円から458億円(前期比7.5%減)へ、経常利益を48億円から63億円(同34.7%減)へ、純利益を31億円から43億円(同25.6%減)へ上方修正した。銀行単体において、資金利益が当初予想を上回ることに加え、与信費用が当初見積もりに比べて減少する見込みであることが要因。
※26日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。
株探ニュース