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【市況】後場に注目すべき3つのポイント~主力大型株から個人主体による中小型株での値幅取り

ドル円 <日足> 「株探」多機能チャートより

26日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

・主力大型株から個人主体による中小型株での値幅取り
・ドル・円は100円92銭付近、ドル下げ渋り、安値圏で方向感の乏しい値動き
・スズキ、アイシンなど7社の目標株価変更


■主力大型株から個人主体による中小型株での値幅取り

日経平均は続落。141.45円安の16612.57円(出来高概算6億6000万株)で前場の取引を終えている。先週末の米国株安や原油安のほか、円相場が円高に振れて推移するなか、利食い優勢の展開となった。日経平均は寄付きを高値に下げ幅を広げており、前引け近くには一時16601.83円まで下げ幅を広げる局面をみせている。

東証1部の騰落銘柄は、値下がり数が1200を超えており、全体の6割を占めている。セクターでは鉱業、保険、海運、ガラス土石、非鉄金属、電気機器、機械、石油石炭が軟調。半面、食料品、医薬品、繊維、小売が小じっかり。売買代金上位では、任天堂<7974>、トヨタ自<7203>、ソフトバンクグ<9984>、村田製<6981>、ファーストリテ<9983>、TDK<6762>が冴えない。

日経平均は25日線に上値を抑えられる格好から、5日線レベルまで下げてきている。価格帯別出来高では商いが膨れている16600-16700円の水準であり、強弱感が対立しやすいところである。また、米大統領選で民主・共和党候補の第1回討論会が行われるなか、円高圧力が警戒されやすい。その他、ハイテクの一角が弱い動きをみせているが、米アップルの「iPhone7」の海外販売が伸びていないとの観測が伝わっており、これも心理面にマイナス影響を与えているようだ。

一方でマザーズ指数、ジャスダック平均はプラス圏での推移となるなど、個人主体による物色意欲は高く、中小型株の一角に資金がシフトしている。月末要因から機関投資家は動きづらいなか、主力大型株から個人主体による中小型株での値幅取りの動きが続きそうである。


(株式部長・アナリスト 村瀬智一)



■ドル・円は100円92銭付近、ドル下げ渋り、安値圏で方向感の乏しい値動き


26日午前の東京外為市場では、ドル・円は下げ渋る展開。日経平均株価の軟調地合いを受けドル売りに振れたが、売り一服後は方向感の乏しい値動きとなった。ドル・円は101円付近で寄り付いた後、日経平均の下げ幅拡大を嫌気し、ドル売り・円買いの地合いとなり、一時100円71銭まで値を下げた。ただ、23日海外安値の100円68銭が意識され、値ごろ感による買戻しが入ったようだ。このため、ドル売り一服後は100円80銭付近でもみあう展開となった。

米連邦準備制度理事会(FRB)による利上げペースに不透明感が広がっており、ドル売り基調に変わりはない。ただ、ランチタイムの日経平均先物は下げ止まっており、株価が目先下げ幅を拡大しなければドルは100円台後半から大きく下げないだろう。反面、次の材料待ちで積極的なドル買いは手控えられており、目先は方向感の出にくい値動きが続きそうだ。

ここまでのドル・円は100円71銭から101円09銭、ユーロ・円は113円19銭から113円52
銭、ユーロ・ドルは1.1226ドルから1.1242ドルで推移した。

12時20分時点のドル・円は100円92銭、ユーロ・円は113円33銭、ポンド・円は130円96銭、豪ドル・円は76円79銭で推移している。


(為替・債券アナリスト 吉池威)



■後場のチェック銘柄


・スズキ<7269>、アイシン<7259>など7社の目標株価変更
・「iPhone 7」関連のTDK<6762>やアルプス<6770>などが戻り売りに押される
・SJI<2315>、リファインバース<6531>、さが美<8201>など6社がストップ高

※一時ストップ高(気配値)を含みます



☆後場の注目スケジュール☆


<国内>
・14:00 7月景気先行指数改定値(速報値:100.0)
・14:35 黒田日銀総裁あいさつ(関西4経済団体と懇談会)


<海外>
・米大統領選:第1回大統領候補テレビ討論会

《WA》

 提供:フィスコ

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