市場ニュース

戻る
 

【注目】前日に「買われた株!」総ザライ (1) ―本日につながる期待株は?―

アンジェス <日足> 「株探」多機能チャートより

■アンジェス MG <4563>  285円 (+54円、+23.4%)

 アンジェス MG <4563> [東証M]が続急伸。同社は21日、高血圧DNAワクチンに関する特許が米国で成立したと発表。これが材料視されたようだ。この特許は、血圧を上昇させる作用を持つアンジオテンシン2に対する抗体を体内で作り出し、アンジオテンシン2の働きを抑えることで高血圧を治療することを目的としたDNAワクチンに関する物質特許。高血圧DNAワクチンに関する主要な特許のひとつが成立したことから、今後は早期の実用化に向けた臨床開発の開始を計画している。

■パレモ <2778>  317円 (+55円、+21.0%) 一時ストップ高

 20日、パレモ <2778> [JQ]が17年2月期上期(3-8月)の経常利益(非連結)を従来予想の3.7億円→6億円に60.8%上方修正。増益率が35.9%増→2.2倍に拡大する見通しとなったことが買い材料。品揃えの最適化に加え、好天に恵まれたことで客数が伸び、既存店売上高が前年同期を4.1%上回ったことが寄与。不採算店舗の閉店を進めたことも利益上振れに貢献した。上期増額分を上乗せする形で、通期の経常利益も従来予想の3.9億円→6.2億円に57.0%上方修正した。

■クスリのアオキ <3398>  4,600円 (+700円、+18.0%) ストップ高

 東証1部の上昇率トップ。20日、クスリのアオキ <3398> が決算を発表。17年5月期第1四半期(6-8月)の経常利益(非連結)が前年同期比10.1%増の30.8億円に伸びて着地したことが買い材料視された。四半期ベースの過去最高益(28億円)を4四半期ぶりに更新した。積極的な新規出店や既存店の改装効果で客数が伸び、18.1%の大幅増収を達成したことが寄与。上期計画の49.1億円に対する進捗率は62.7%に達しており、業績上振れを期待する買いが向かった。

■エスケーアイ <9446>  474円 (+68円、+16.8%) 一時ストップ高

 20日、エスケーアイ <9446> [JQ]が発行済み株式数(自社株を除く)の7.37%にあたる80万株(金額で5億円)を上限に自社株買いを実施すると発表したことが買い材料。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。買い付け期間は10月3日から17年9月29日まで。

■アサカ理研 <5724>  1,535円 (+169円、+12.4%) 一時ストップ高

 アサカ理研 <5724> [JQ]が20日のストップ高に続き、21日も大きく買われ年初来高値を更新した。16日引け後に、いわき工場生産技術開発センターにおけるレアメタルリサイクル実証事業の投資計画を決定したと発表したことが引き続き材料視された。航空機産業を中心に需要拡大が見込まれるレアメタルのリサイクル技術を確立を目指す。同事業は「平成28年度 福島イノベーション・コースト構想 地域復興実用化開発等促進事業」に採択されており、総事業費6.6億円のうち補助金として4.3億円の助成を受ける。なお、同社はレアメタル事業における3年後の売上を約10億円と見込んでいる。

■神戸物産 <3038>  2,476円 (+253円、+11.4%)

 東証1部の上昇率2位。神戸物産 <3038> が続急騰。同社は21日午前9時に16年8月の月次実績(速報値)を発表した。「業務スーパー」店舗への出荷実績は、既存店で前年同月比5.6%増となった。全店では同9.2%増となり、業務スーパー事業は引き続き好調に推移している。全体売上高は同8.5%増の178億900万円だった。為替市場が円高にシフトしたことによる輸入コストの低減や自社食品工場などのオリジナル商品がSNS上で話題になるなどして販売が好調に推移している。

■アプリックス <3727>  530円 (+48円、+10.0%) 一時ストップ高

 20日、アプリックスIPホールディングス <3727> [東証M]がアジア最大級のマーケティングカンファレンス「アドテック東京 2016」で、LINEブースのデモ用端末に同社のビーコン が採用されたと発表したことが買い材料視された。LINE <3938> のブースに設置する「LINE Beacon」のデモ用端末に採用された。「LINE Beacon」は、対話アプリ「LINE」上で街中などに設置されたビーコン端末からの信号情報と連動して、ユーザーとコミュニケーションを行うことのできるサービス。発表を受けて、LINEがビーコンサービスを開始したことで、ビーコン製品の販売拡大を期待する買いが殺到した。

■クミアイ化学工業 <4996>  550円 (+43円、+8.5%)

 クミアイ化学工業 <4996> が反発。20日に発表した「イハラケミカルと経営統合」が買い材料。イハラケミカル工業 <4989> と経営統合することで基本合意。 17年5月1日をメドに同社がイハラケミを吸収合併する。

■イハラケミカル工業 <4989>  904円 (+58円、+6.9%)

 イハラケミカル工業 <4989> が急反発。20日、クミアイ化学工業 <4996> と経営統合することで基本合意したことを発表、これが投機資金の流入を誘った。両社は農薬事業などを主力としているがイハラケミの筆頭株主であるクミアイ化が吸収合併するかたちで、農薬分野の展開力強化と事業基盤強化を図る目的。合併期日は2017年5月1日としている。なお、クミアイ化も大きく買われ、両社合併に伴う企業規模の拡大が、今後の経営戦略のうえでも大きなアドバンテージとなるとの思惑が働いた。

■インベスターズクラウド <1435>  3,880円 (+180円、+4.9%)

 21日午前、インベスターズクラウド <1435> [東証M]の子会社アイバケーションが、 民泊向けIoTデバイス「TATERU Phone」を活用したスマート民泊の実証実験を開始すると発表したことが買い材料視された。東京都大田区の同社物件に泊まる外国人に対して「TATERU Phone」を無料でレンタルする形で、スマート民泊の実証実験を行う。同実験では交通予約やイベントチケット、レストランの予約など機能を利用してもらうほか、「TATERU Phone」と民泊物件を利用した感想や現場の意見を収集する。発表を受け、スマート民泊の推進や「TATERU Phone」の利用拡大に期待する買いが向かった。

■土木管理総合試験所 <6171>  755円 (+35円、+4.9%)

 20日、土木管理総合試験所 <6171> [東証2]が8万8600株の株式の立会外分売を実施すると発表したことが買い材料視された。同社は東証1部への指定替えを申請しており、この基準を満たすための株式分布状況の改善や流動性の向上を目的としている。立会外分売の実施による早期の1部指定替えを期待する買いが向かった。

■日本郵船 <9101>  195円 (+9円、+4.8%)

 日本郵船 <9101> が大幅高。鉄鉱石や石炭、穀物などを運ぶばら積み船市況の総合的な値動きを表すバルチック海運指数が8月中旬以降戻り足を加速、直近は860ポイント台まで戻し約1年ぶりの水準を回復している。バルチック指数は大手海運 との株価連動性が高く、目先追い風環境が意識されている。

株探ニュース

株探からのお知らせ

    日経平均