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【経済】NYの視点:【9/13IMM】円買い持ち増、来週の注目はFOMC・BOJの金融政策決定会合


シカゴIMMの短期投機家・投資家による円の買い持ち高は前週から小幅増加した。

来週は日米の金融政策決定会合に焦点が集まる。米連邦準備制度理事会(FRB)は今回の連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げを見送る見込み。ただ、今回の会合では四半期に一度のスタッフ見通し(SEP)の公表やイエレンFRB議長の会見が予定されており、年内の利上げの可能性が示唆されるかどうかに焦点が集まる。SEPでは景気やインフレの判断、見通しに加え、スタッフの金利見通しに注目が集まる。FOMCメンバー内では依然、利上げに向けた見解に相違が見られる。ただ、米国の経済や雇用は遅いペースながら、順調な回復軌道上にある。また、ドル高や原油安が安定したため、インフレも下げ止まり、上昇する兆候が見られる。こういったことから、市場の12月の利上げ観測は依然強い。FOMCでも景気や雇用に強気の見方が示された場合、年内の利上げを織り込むドル買いが強まる可能性がある。

日銀は金融政策決定会合でまとめる異次元緩和の「統括的な検証」で、今後の金融緩和の軸としてマイナス金利政策の深堀を据える方針だという。経済・物価の下振れリスクが依然大きいため現在は年マイナス0.1%の金利をさらに下げることを検討すると報じられている。同時に、国債購入では長期と短期の金利差を広げるように促すことも協議する模様。

今年1月に導入を決めたマイナス金利政策は収益悪化を警戒する金融機関が強く反発。金融機関などから撤廃要請も強い。日銀は検証で貸出金利の低下などのマイナス金利政策の効果がこうした副作用を上回っているとの見解をまとめる方針。実際にいつマイナス金利を深掘りするかについては、円相場や経済情勢を見極めたうえで判断するという。今後の追加緩和観測に円は軟調推移が継続すると見る。


■来週の主なイベント

●米国
20?21日:FOMC連邦公開市場委員会
23日:ハーカー米フィラデルフィア連銀総裁、ロックハート・アトランタ連銀総裁、メスター・クリーブランド連銀総裁がパネルディスカッション

●日本
20?21日:金融政策決定会合

●地政学的リスク
ウクライナ紛争
ガザ紛争
イラク、イスラム過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」
シリア
イエメン
トルコ


【IMM】

*円
ネット・円買い持ち:+56,846(9/13)←円買い持ち:+56,291(9/6)(直近ネット円買い持ち最高水準:08年3/25+65,920、04年2/6+64499)(過去最高ネット円売り持ち高:07年6/26-188,077)

*ユーロ
ネット・ユーロ売り持ち:- 81,475(9/13)←ユーロ売り持ち::- 92,630(9/6)(07年5/15:+119,538過去最高買い持ち高、10年2/9-57,152過去最高の売り持ち高)

*ポンド
ネット・ポンド売り持ち:- 82,821(9/13)←ポンド売り持ち:- 89,969(9/6)(07年7/22:直近ネット買い持ち高最高水準+98,366)

*スイスフラン
ネット・スイスフラン買い持ち:+1,348(9/13)←スイスフラン買い持ち:+1451(9/6)(過去最高スイスフランネット売り持ち高:07年6/19:-79,331)

*加ドル
ネット・加ドル買い持ち:+17,058(9/13)←加ドル買い持ち:+20,905(9/6)(直近ネット買い持ち高最高水準:07年10/12+83001)

*豪ドル
ネット・豪ドル買い持ち: +36467(9/13)←豪ドル買い持ち:+38959(9/6)

《NO》

 提供:フィスコ

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