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【市況】日経平均は小反発、TOPIXマイナスで日銀ETFへの思惑も、短期筋の売り仕掛けに注意/ランチタイムコメント

日経平均 <1分足> 「株探」多機能チャートより

 日経平均は小反発。2.73円高の16675.65円(出来高概算6億7000万株)で前場の取引を終えた。12日の米国市場はNYダウが230ドル超の上昇となった。ブレイナードFRB理事の発言を受けて利上げ観測が後退しており、これが好感された。この流れを受けてシカゴ先物は大阪比115円高となるなか、日経平均は反発して始まった。

 ただし、円相場が円高に振れて推移するなか、日経平均は寄付き直後に16787.06円まで上げ幅を広げた後は、じりじりと上げ幅を縮めている。東証1部の騰落銘柄は、値上がり、値下がり数が拮抗。規模別指数では大型、中型株が下落、小型株指数のみが小幅に上昇している。セクターでは医薬品、ゴム製品、鉱業、食料品、石油石炭、小売がしっかり。半面、保険、銀行、海運、その他製品が冴えない。

 日経平均は僅かに25日線を回復して始まったが、その後は同線に上値を抑えられる格好で上げ幅を縮めている。円相場は1ドル101円70銭辺りで推移しており手掛けづらさが窺える。TOPIXがマイナスで引けているため、後場は日銀のETF買入れへの思惑から底堅さが意識される可能性はあるが、戻りの鈍さが意識されてくるようだと、短期筋の売り仕掛け的な商いに振らされやすいだろう。

 物色の流れとしては、大型株が手掛けづらい需給状況のなか、中小型にシフトしやすいと考えられえる。ゲームショウのほか、自動運転車、フィンテックなどのテーマ株の循環が続きそうである。また、調整が長期化している中小型株への出遅れ修正の動き等も意識されやすいだろう。(村瀬智一)
《AK》

 提供:フィスコ

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