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【通貨】ユーロ週間見通し:伸び悩みか、米9月利上げ困難でドル・円に連れ安の可能性も

ユーロ円 <日足> 「株探」多機能チャートより

■やや強含み、ECBは金融政策の現状維持を決める

先週のユーロ・ドルはやや強含み。米早期利上げ観測が台頭したことでユーロ売りが先行したが、欧州中央銀行(ECB)は8日、金融政策の現状維持を発表し、資産買い入れプログラムの期間延長を見送ったことから、ユーロ圏と米国の金利差拡大を想定したユーロ売り・米ドル買いは縮小した。取引レンジ:1.1139ドル-1.1327ドル。

■底堅い展開か、米9月利上げ困難でユーロ選好地合い

今週のユーロ・ドルはやや底堅い展開か。米金融政策に影響を与える重要経済指標をにらみながらの展開となろう。指標が弱ければ9月利上げなしとの見方が広がり、ユーロ買い・ドル売りが強まる見通し。また、産油国による生産調整への期待から原油先物が反発した場合もユーロ買いにつながる可能性がある。

予想レンジ:1.1200ドル-1.1350ドル

■弱含み、米ドル安・円高の相場展開の影響受ける

先週のユーロ・円は弱含み。米国株安を意識して、リスク選好的なドル買い・円売りが縮小したことが要因。ユーロ・ドルの取引ではユーロ買いが優勢となったが、米ドル・円相場は円高方向に振れており、この影響でユーロは一時113円台後半まで下落する場面があった。取引レンジ:113円82銭-116円18銭。

■伸び悩みか、米9月利上げ困難でドル・円に連れ安の可能性も

今週のユーロ・円は伸び悩みか。米9月利上げは困難との見方が広がっており、リスク選好的なドル買い・円売りは抑制される見込み。この影響でユーロ・円は連れ安となる可能性がある。日本銀行による追加金融緩和への期待はあるものの、株安が続いた場合、円売りのフローは減少し、ユーロの対円レートを支える展開は想定しにくい。

○発表予定のユーロ圏主要経済指標・注目イベント
・14日:7月鉱工業生産(前月比予想:-0.8%、6月:+0.6%)
・15日:7月貿易収支(予想:+311億ユーロ、6月:+292億ユーロ)

予想レンジ:113円00銭-117円00銭

《FA》

 提供:フィスコ

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