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【特集】フュージョン Research Memo(6):「スマイリングロード」の開発実績を受けて、大型案件の受注獲得に期待

フュージョン <日足> 「株探」多機能チャートより

■今後の見通し

(1) 2017年6月期業績見通し

フュージョンパートナー<4845>の2017年6月期の連結業績は、売上収益が前期比278.6%増の10,200百万円、営業利益が同499.8%増の3,700百万円、税引前利益が同209.3%増の3,700百万円、親会社の所有者に帰属する当期利益が同255.0%増の2,950百万円となる見通し。業績が大幅に伸びるが、これは既存事業が成長することに加えて、今期よりソフトブレーンが子会社対象となり、業績に加わること、また、ソフトブレーンの子会社化による株式再測定益を営業利益段階で計上していることが大きい。同社では前期、今期と株式売却益や株式再測定益など一時的な利益が大きく計上されることから、こうした非経常的な項目やその他調整勘定項目を控除したNon-GAAP指標に基づく業績実績と予想も併せて開示している。

Non-GAAPベースで見れば、2016年6月期の税引前利益はエイジアの株式売却益を除いた668百万円となる。また、2017年6月期の税引前利益は、ソフトブレーンの株式再測定益2,633百万円や、その他調整勘定項目として見込んでいる無形資産償却費43百万円、その他子会社の減損損失等370百万円を除いたベースとなり、前期比109.5%増の1,400百万円となる。

また、今回の業績予想にはソフトブレーンの2016年12月期の業績予想(売上高7,000百万円、営業利益700百万円、経常利益700百万円、親会社の所有者に帰属する当期利益380百万円)が上積み要因となっている。親会社の所有者に帰属する当期利益については出資比率が45.57%のため、170百万円の増額要因となる。このため、ソフトブレーンの影響を除いた業績予想で見れば、売上収益は前期比18.8%増の3,200百万円、営業利益は同13.5%増の700百万円となり、既存事業についても2ケタ増収増益と好調な業績が続く見通しとなっている。

ストック型ビジネスであるSaaS/ASPサービスでは、既存顧客の満足度、信頼度をさらに向上させることでニーズを引出し、既存サービス以外の案件を積極的に獲得していくことで売上収益の拡大を目指していく。また、Webサービスにおいては「スマイリングロード」の開発実績を受けて、金融・保険業界からの関心度も高まっており、大型案件の受注獲得が見込まれている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

《HN》

 提供:フィスコ

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