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2016年09月09日13時33分

【経済】1-8月「チャイナリスク」倒産は3割増の73件=東京商工リサーチ


信用調査会社の東京商工リサーチは8日、2016年1-8月の全国企業倒産状況を発表し、「チャイナリスク」関連の倒産が73件に上ったことを明らかにした。前年同期の58件から25.8%増加している。負債額別では、1億円以上の倒産が58件と前年同期の45件から28.8%拡大。やや大型化の兆しが見えてきた。
1~8月の倒産要因の最多は「コスト高」で46件(前年同期29件)。中国国内の人件費高騰に伴う製造単価の上昇や、為替変動による輸入費用増大などが響いた。今後も製品や商品の差別化が遅れ、競争力を強化できない企業がコスト高を吸収できずに行き詰まる可能性が高まっている。
続いて、中国の在庫調整に伴う相場下落などの「価格競争」が12件(同17件)、中国子会社の受注減などの「中国景気減速」が6件(同2%)を数えた。「反日問題」を要因とした倒産も3件(同ゼロ)発生。「反日問題」による業績悪化は、時間の経過とともに澱のように沈殿し、経営破たんに至るケースも発生しているため、今後も倒産を誘発する要因になることが懸念されるという。
産業別では、卸売業が40件で最多、製造業が25件で2位。このほか、サービス業他が3件、小売業、運輸業で各2件、農・林・漁・鉱業で1件だった。
8月単月の倒産は、前年同月比16.6%減の5件に縮小し、3カ月連続で前年同月を下回っている。ただ、これまでは、「コスト高」を要因した倒産が中心だったが、食品の輸出入・旅行業の中国通商(本社:福岡県、負債約5000万円、反日問題)のように、日中関係の冷え込みで旅行関連事業が打撃を受け、8月4日に福岡地裁から破産開始決定を受けたケースも発生した。
「チャイナリスク」関連の経営破たんは、破たんの原因が◆コスト高(人件費、製造コストの上昇、為替変動など)、◆品質問題(不良品、歩留まりが悪い、模倣品、中国生産に対する不信など)、◆労使問題(ストライキ、工場閉鎖、設備毀損・破棄など)、◆売掛金等回収難(サイト延長含む)、◆中国景気減速(株価低迷、中国国内の消費鈍化、インバウンドの落ち込みなど)、◆反日問題(不買、取引の縮小、暴動など)◆価格競争(中国の在庫調整に伴う相場下落、安価製品との競合など)、◆その他??のいずれかに該当するものが集計されている。

【亜州IR】

《ZN》

 提供:フィスコ

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