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【経済】NYの視点:米大統領選挙の行方とFRBの金融政策

ドル円 <日足> 「株探」多機能チャートより

6日発表された8月の米非製造業ISM(総合指数)は市場予想の55.0程度を大きく下回る51.4に低下した。6日の欧米市場ではこの数字を嫌ったドル売りが活発となり、ドル・円は102円05銭まで下落した。市場関係者の間からは「非製造業ISMは最も重要な経済指標ではない」との声が聞かれているものの、「9月利上げの可能性はゼロに近くなった」との見方が出ている。

ところで、米国の金融政策について共和党の大統領候補ドナルド・トランプ氏は「FRBは金利を低水準に維持することで、他のすべてが落ち込まないようにしている」と批判したことが報じられた。トランプ氏は米国経済の実態はかなり悪いとの見方も示していたようだ。

最新の世論調査によると、クリントン氏とトランプ氏の支持率は拮抗しており、大統領選挙の行方は予断を許さない状況となりつつある。以前から市場関係者の間では「米連邦準備理事会(FRB)はクリントン候補を支援するために9月に利上げを行わない」との思惑が広がっていたようだ。しかしながら、最近の米経済指標を点検すると9月に利上げを行うことは難しくなっていることがわかる。市場関係者の間では、「米大統領選挙の行方に関係なく、米FRBは利上げ時期の先送りを余儀なくされる可能性が高い」との見方が浮上している。

《NO》

 提供:フィスコ

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