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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ (2) ―本日につながる期待株は?―

バンナムHD <日足> 「株探」多機能チャートより

■ディスコ <6146>  11,940円 (+340円、+2.9%)

 ディスコ <6146> が続伸し、年初来高値を更新。ドイツ証券が5日付のリポートで、レーティングを「ホールド」から「バイ」へ、目標株価を9600円から1万3000円へ引き上げたことが好感された。同証券では、従来、事業環境を懐疑的に見ていたが、中国スマートフォン市場を分析するなかで、上位シェアメーカーが中国ブランドに入れ替わっていくことで新たなサプライチェーンが構築され、構造的に新規設備需要が生まれていると指摘。中国のスマホ需要の強さを考慮し、17年3月期営業利益を従来の253億円から294億円へ、18年3月期を同273億円から319億円へ予想を引き上げている。

■バンナムHD <7832>  2,951円 (+81円、+2.8%)

 バンダイナムコホールディングス <7832> が4日続伸。バンダイは6日、ソニー・クリエイティブプロダクツ(東京都千代田区)との協業プロジェクトとして、新IP(キャラクターなどの知的財産)「karada animal Zookies(からだ アニマル ズーキーズ)」のライセンス事業を今月から開始することを明らかにした。新IPは、「臓器(Zouki)」と「動物(Zoo)」を掛け合わせた動物キャラクターで、「体」をテーマに、ダイエットや美容、健康に興味関心が高い20~30代の女性が主なターゲット。今後バンダイをはじめライセンシー各社から、ぬいぐるみ・文具・雑貨などの商品を展開していくとともに、体・健康・ライフスタイルなどをテーマとしてWebマガジンを展開する。

■日本水産 <1332>  449円 (+12円、+2.8%)

 日本水産 <1332> が3日続伸。6日、8月19日に発表した公募・売り出しの受渡日を迎えた。発行・売り出し価格は同月29日に412円で決まっていたが、6日は一時450円台まで上昇。受渡日の利益確定の売りをこなし上昇した。公募・売り出しが一巡したことから、今後の需給改善期待も膨らんでいる。

■関東電化工業 <4047>  884円 (+23円、+2.7%)

 関東電化工業 <4047> が続伸。8月相場では機関投資家とみられる継続的な売り物に水準を切り下げてきたが、半導体とリチウムイオン電池いずれも収益環境は追い風にあり、9月に入り買い戻す動きが顕在化している。半導体メモリーは高速アクセスが可能な3次元NAND型フラッシュメモリーの需要が急速な伸びを示している。「IoT時代到来を背景に、立体方向に積層化された3次元NANDがにわかに存在感を高めており、同商品を用いたSSD(ソリッドステートドライブ)へのシフトが顕著となっている」(国内中堅証券)という。そのなか、同社は特殊ガスへの需要が増大傾向で生産能力を大幅増強する構えにあり、つれて業績の伸びが期待できる状況だ。一方、これまで損益面で足を引っ張っていたリチウムイオン電池用電解質も、EV向けなどの需要が世界的に拡大しており、風向きは順風に変わっている。17年3月期の連結営業利益76億円予想は大きく上振れする可能性が高いと市場ではみられている。

■太平洋セメント <5233>  313円 (+8円、+2.6%)

 太平洋セメント <5233> が4日ぶりに反発。岡三証券が5日付のリポートで、レーティングを「中立」から「強気」へ、目標株価を280円から400円へ引き上げたことが好感された。同証券では、国内セメントの販売減や中国セメントの弱含みから17年3月期第1四半期は厳しい内容だったが、第2四半期以降は基礎工事などで使用されるセメント固化材やパイルなどの素材の販売に変化の兆しが見られると指摘している。これらと相関関係の高いセメント販売の回復が期待され、業績改善の確度が高まったと判断。今後も公共工事増加の可能性や、オリンピック関連施設の建設などでセメントの販売増が期待できるとしている。

■セリア <2782>  7,160円 (+180円、+2.6%)

 セリア <2782> が堅調。同社は5日の取引終了後、8月の月次売上高を発表、全社で前年同月比9.3%増、既存店で同1.1%増となった。既存店では15年7月以降、14ヵ月連続で前年同月比でプラスとなっている。

■ナブテスコ <6268>  2,631円 (+57円、+2.2%)

 ナブテスコ <6268> が続伸。岩井コスモ証券が5日付のリポートで、投資判断「B+」、目標株価2900円でカバレッジを開始したことが好感された。同証券では、16年12月期は主要4事業のうち産業用機器事業のみ好調で、残りの3事業は一部案件で需要が減速し、売り上げ計上の遅れが発生していると指摘。今期は円高などで計画未達の懸念もあるが、産業用ロボット向け新製品の寄与などで、業績は回復に向かうとみており、17年12月期は増収増益を予想している。

■サッポロHD <2501>  2,678円 (+47円、+1.8%)

 5日、サッポロホールディングス <2501> が「神州一」のブランドで味噌や即席味噌汁の製造を手掛ける宮坂醸造を子会社化したと発表したことが買い材料視された。宮坂醸造の第三者割当増資を同社が引き受け、発行済み株式の51%を取得。宮坂醸造が同社の傘下に入ることでグループ各社とのシナジーを最大限に引き出し、グループ全体の成長戦略を加速させることが狙い。発表を受け、神州一ブランドを傘下に置くことによる食品分野の拡大に期待する買いが向かった。

■オプテックス <6914>  2,391円 (+41円、+1.7%)

 オプテックス <6914> が7日続伸。岩井コスモ証券は5日、同社株の投資判断を「B+」から「A」へ引き上げた。目標株価は2600円(従来3900円)とした。同社は防犯関連や自動ドア、FA関連などに展開するセンサー開発の大手企業。16年12月期の連結業績予想は円高の影響もあり、7月下旬に下方修正されたが、積極的なM&Aで画像処理用LED照明事業を強化していることや、防犯向けなどにセンサー需要は中期的な成長が見込めることなどを評価し、投資判断を引き上げている。

■ホシデン <6804>  784円 (+13円、+1.7%)

 ホシデン <6804> が続伸。5日付でみずほ証券が投資判断「買い」を継続、目標株価を800円から1000円へ引き上げた。収益力底上げの牽引役として期待される自動車関連は、マイク(音声入力機能やハンズフリー通話などで利用)、コネクタ(カメラなどの接続など)などが、自動車の機能変化に合わせて増加してきているとし、現在の経営努力により、収益改善が続くと予想。17年3月期は通期連結営業損益で会社側計画の22億円の黒字(前期28億3500万円の赤字)に対して従来予想の7億円の黒字から20億円の黒字へ、18年3月期営業利益は15億円から25億円へ予想を引き上げている。

■日産自動車 <7201>  1,055円 (+15.5円、+1.5%)

 日産自動車 <7201> が頑強な動きで7日続伸。ここ為替の円安傾向を追い風に戻り足をみせていたが、6日はトヨタ自動車 <7203> やホンダ <7267> などが利益確定売りにやや弱含みで推移するなか、相対的な強さが目立った。自動運転技術を巡る世界の開発競争が一段と先鋭化するなか、国内では同社が業界内で一歩先を行く状況。8月24日に自動運転システムを搭載した新型セレナが発売され、人気も期待通りとなっている。同社の中国での8月の新車販売も好調で、地相場である4ケタ大台を固める動きにある。

■LINE <3938>  4,525円 (+50円、+1.1%)

 LINE <3938> が続伸。同社は5日、格安スマートフォン事業に参入したことを発表、これが株価を刺激する格好となった。月額500円からのSIMカードなどを専用サイトで発売し、スマートフォンの利用料金を大手より安く展開する。全額出資子会社「LINEモバイル」を設立し、今秋から本格販売を開始する見通しで収益寄与を見込んだ買いを呼び込んだ。足もとの業績も好調、タイムライン広告が収益を牽引しており、今期営業利益は会社側非開示ながら230億~240億円(前期実績は95億2400万円の赤字)を予測する声が市場では強い。

※6日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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