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【経済】中国:RQFII投資枠規制を緩和、海外資金の取り込み加速へ


域外の機関投資家に本土A株への人民元建て投資を認める「人民元適格海外機関投資家(RQFII)」制度について、中国当局が投資枠の規制を緩和した。これまではRQFII資格保有者の申請に基づいて当局が審査を行っていたが、今後は原則として届出制とする形だ。国家外為管理局と中国人民銀行(中央銀行)が5日発表し、即日で実施した。
発表によると、RQFII資格保有者はその資産規模、運用資産規模に連動した「基礎投資枠」が設定され、これを超えない範囲の投資枠申請については届出制に手続きが簡素化される。この「基礎投資枠」を上回って申請する場合のみ、審査制が適用されるという。
また、投資元本の固定期間も延長。これまでは入金日から1年間は中国国外への持ち出しが禁止されていたが、今後は同期間が「元本の入金額が1億人民元に達した日から3カ月」に短縮される。
規制緩和により、海外資金の一段の呼び込みを図る考え。これに先立つ今年2月には、適格外国機関投資家(QFII)制度の投資枠規制も緩和されている。また、MSCI指数への中国株採用が3年連続で見送られる中、資本市場の対外開放をアピールする狙いもあるようだ。
RQFII制度が導入された2011年から現在まで、中国は香港、米国、フランスなど17カ国・地域とRQFII協定を締結。同資格を保有する機関投資家は170余り、合計の投資枠は5103億3800万人民元(約7兆9100億円)に達している。

【亜州IR】

《ZN》

 提供:フィスコ

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