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【通貨】今日の為替市場ポイント:日本株続伸への期待でドルは下げ渋る可能性

ドル円 <日足> Slowストキャス 「株探」多機能チャートより

5日のドル・円相場は、東京市場では104円15銭から103円28銭まで下落。欧米市場でドルは103円15銭から103円48銭で推移し、103円43銭で取引を終えた。

本日6日のドル・円は、103円台で推移か。日経平均株価は底堅い動きを続ける可能性があることから、アジア市場でリスク回避的なドル売り・円買いが広がる可能性は低いとみられる。

主要20か国の首脳らが出席して中国・杭州で開かれたG20サミットは5日、貿易や世界経済の持続可能で均衡ある成長を達成するため、金融、財政および構造政策を個別にまた総合的に活用することなどを盛り込んだ首脳宣言を採択した。

為替については「為替レートの過度の変動や無秩序な動きは、経済・金融の安定に悪影響を与え得ることや、通貨の競争的な切り下げを回避し、競争力のために為替レートを目標としないことを再確認する」としている。9月20-21日開催の日本銀行金融政策決定会合では、G20宣言を踏まえて金融政策について議論されることになりそうだ。

日銀黒田総裁は5日の講演で、「量、質、金利の各次元での拡大はまだ十分可能」と述べているが、マイナス金利の拡大は円安狙いの意図があることは否めないことや、金融機関の収益を圧迫するとの批判的な見方が多い。黒田総裁はマイナス金利の利点について何度か言及しているが、実体経済に好ましい影響を与えたかどうか未確認状態である。市場関係者の間では、9月の金融政策決定会合では、金融政策の検証結果のみ公表し、具体的な追加緩和措置については10月31日-11月1日の会合で決定されるとの見方が浮上している。

《WA》

 提供:フィスコ

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