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【市況】NY株式:雇用統計は上振れか

NASDAQ <日足> 「株探」多機能チャートより

1日のNY市場は上昇。前日の下落に対する買戻しのほか、週間新規失業保険申請件数が予想より減少したことが好感され買いが先行。その後は、8月ISM製造業景況指数が節目となる50を下回ったほか、原油安が嫌気され下落に転じる場面もみられた。ただし、明日の雇用統計結果を見極めたいとの思惑なで買戻し等も入り僅かに上昇した。ダウ平均は18.42ドル高の18419.30、ナスダックは13.99ポイント高の5227.21。

グローベックスの米株先物は小じっかりに推移しており、NYダウは20ドル高程度で推移している。欧州は全般上昇して始まっているが、前日の英8月の製造業PMIに続いて、朝方に発表された英8月の建築業PMIも予想を上回って改善したことが買い安心感につながっている。
もっとも、市場の関心は雇用統計となる。市場コンセンサスは、非農業部門就業者数が18万人増と予想されている。また、失業率は4.8%と前月の4.9%から小幅低下が予想されている。9月20日・21日の米連邦公開市場委員会(FOMC)前に発表される重要経済指標として最後となるため、9月利上げを占う上で重要な指標となる。
11月の大統領選を控えているという政治的状況を踏まえ、利上げが実施される確率は低そうだが、それ故に大統領選前に実施してくることも考えられよう。足元のドル高・円安基調や原油相場の調整を見る限り、利上げを織り込んだ流れに向かっているとみられる。雇用統計の内容が10万人を下回るようなサプライズがない限り、利上げ観測を背景としたドル高・円安基調が強まり、銀行株などを見直す流れを継続させることになりそうだ。

《TM》

 提供:フィスコ

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