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【市況】日経平均は小幅上昇、米雇用統計控えるも引き続き底堅さが意識されやすい/ランチタイムコメント

日経平均 <1分足> 「株探」多機能チャートより

 日経平均は小幅に上昇。7.84円高の16934.68円(出来高概算7億5000万株)で前場の取引を終えた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比15円高の16955円だった。円相場は一時104円台を付け、先物ナイトセッションでは17000円に乗せる場面もあったが、米8月ISM製造業景況指数が節目となる50を下回ったことが嫌気され利食い先行で始まった。

 ただし、米雇用統計の結果を見極めたいとする流れのなか、下を売り込む流れにもなりづらく、その後は下値の堅さが意識されてきている。東証1部の騰落銘柄は、値下がり数が過半数を占めているほか、規模別指数では小型株指数のみがマイナスだった。セクターでは保険、食料品、証券、水産農林、石油石炭、陸運、情報通信、小売が堅調。一方で、鉱業、精密機器、金属、非鉄が冴えない。

 日経平均は戻り高値水準での底堅い値動きをみせている。米雇用統計を見極めたいとする、模様眺めムードのなか、大きなトレンドは出難いだろう。ただし、これまでの上昇では指数インパクトの大きい値がさ株でけん引した歪な状態ではなく、米利上げ観測を背景とした円安、これによる出遅れセクターへの買戻し等が相場をけん引してきている。良好な需給状況の中でのリバウンドであり、引き続き底堅さが意識されやすいと考えられる。

 物色の流れとしてはやや材料系の銘柄にシフトしやすいだろう。「ポケモンGO」でのAR・VRのほか、「IFA 2016」開幕によるIoT関連、来週のアップルイベントを意識した、アップルや電子マネーなどの関連銘柄に注目。その他、9月半ばのゲームショウを手掛かりとしたSNSゲーム株等にも引き続き値幅取り狙いの資金が向かいやすい。(村瀬智一)
《AK》

 提供:フィスコ

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