市場ニュース

戻る
 

【通貨】今日の為替市場ポイント:米雇用統計発表を待つ状況で円買い抑制も

ドル円 <日足> Slowストキャス 「株探」多機能チャートより

9月1日のドル・円相場は、東京市場では103円06銭から103円62銭で推移。欧米市場でドルは一時104円00銭まで買われたが、103円23銭で取引を終えた。

本日2日のドル・円は、主に103円台前半で推移か。8月米雇用統計の発表を待つ状況となる。労働市場の改善継続を示唆する内容となる可能性があることから、リスク回避的な円買いが大きく広がる可能性は低いとみられる。

米労働省が1日発表した4-6月期労働生産性(改定値)は前期比年率-0.6%で速報値の-0.5%から下方修正された。また、単位労働コストは前期比年率+4.3%で速報値の+2.0%から上方修正された。市場予想は+2.1%で小幅な上方修正が見込まれていた。

市場関係者の間では4-6月期における単位労働コストの上昇は、早期利上げにつながる要因との見方が出ている。7-9月期の米経済成長は4-6月期との比較で加速することが予想されている。価格転嫁が可能になることによって単位労働コストはやや低下する可能性はあるものの、利上げを行うことで個人消費が抑制される可能性がある。このため、利上げを行うことは米企業収益を圧迫するとの見方は多い。

なお、8月米雇用統計が予想に沿った内容だった場合、今月20-21日の米連邦公開市場委員会(FOMC)の会合で利上げについて議論される可能性が高い。仮に利上げが決定されても複数のメンバーは利上げに反対することが予想される。そのため、年内2回の利上げ実施への期待は後退する可能性がある。

《WA》

 提供:フィスコ

株探からのお知らせ

    日経平均