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【通貨】欧米為替見通し:豪ドルは底堅い、中国経済の減速懸念弱まり買戻し


今日1日の欧米市場では、豪ドル・ドルは底堅い値動きとなりそうだ。明日2日に発表される米8月雇用統計を前に積極的な米ドル買いは手控えられる見通し。一方、中国経済の減速が緩んでいるとの見方から交易関係の深いオーストラリアが注目され、豪ドルの買戻しが見込まれる。

前日発表された8月ADP全米雇用報告は民間部門雇用者数が予想をやや上回り、7月分も上方修正された。市場ではADPを受け、明日の8月米雇用統計は非農業部門雇用者数が前月比+18万人(7月は+25.5万人)に「近い内容になるのではないか」(市場筋)との見方を強めている。


ただ、8月雇用統計が市場コンセンサスの内容に近くても、8月29日発表の7月米PCEコア指数が米連邦準備制度理事会(FRB)の目標である2%には到達しておらず「9月利上げは現実的ではないのではないか」(外為ディーラー)との声も聞かれる。

一方で、今日午前中に発表された中国の8月製造業購買担当者景気指数(PMI)は50.4と、市場予想と7月実績のいずれも上回った。財新製造業PMIは予想と前月を下回ったが、景気判断の境目である50.0で悪化は示されなかったため、豪ドルを物色する動きはありそうだ。


今日の豪4-6月期民間新規設備投資の弱い内容や豪準備銀行(中銀)による追加利下げ観測がくすぶり、豪ドルの投機的な買いは想定しにくい。ただ、9月利上げが強まらないなか、8月中旬から続く豪ドル売り・米ドル買いの流れは短期的に反転するかもしれない。



【今日の欧米市場の予定】

・17:00 ユーロ圏・8月製造業PMI改定値(予想:51.8、速報値:51.8)
・17:30 英・8月製造業PMI(予想:49.0、7月:48.2)
・21:30 米・先週分新規失業保険申請件数(予想:26.5万件、前回:26.1万 )
・21:30 米・4-6月期非農業部門労働生産性改定値(速報値:前期比年率-0.5%)
・21:30 米・4-6月期単位労働コスト改定値(速報値:前期比年率+2.0%)
・22:45 米・8月製造業PMI改定値(予想:52.1、速報値:52.1)
・23:00 米・8月ISM製造業景況指数(予想:52.0、7月:52.6)
・23:00 米・7月建設支出(前月比予想:+0.5%、6月:-0.6%)
・01:25 メスター米クリーブランド連銀総裁講演(慈善活動関連会合)


 提供:フィスコ

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