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【注目】話題株ピックアップ【昼刊】:東電HD、ルネサス、マツダ

名村造 <日足> 「株探」多機能チャートより
■名村造船所 <7014>  638円  +40 円 (+6.7%)  11:30現在  東証1部 上昇率10位
 名村造船所<7014>が急反発。三菱重工業<7011>は30日、今治造船(愛媛県今治市)および大島造船所(長崎県西海市)、名村造船所と新たなアライアンス構築に向けた協議を開始すると発表。これが材料視されているようだ。三菱重はアライアンス構築で、商船事業のグローバル市場における競争力の相互補完やシナジーを高めたい考え。今後、各社との協議を進め、詳細が固まった段階で改めて公表するとしている。

■東電HD <9501>  395円  +21 円 (+5.6%)  11:30現在
 東京電力ホールディングス <9501> が続急伸。30日、4選出馬を表明していた新潟県の泉田裕彦知事が出馬を取りやめると発表したことで、柏崎刈羽原子力発電所の再稼働に対する思惑買いが向かった。泉田知事は柏崎刈羽原発の再稼働について慎重な姿勢を示しているだけに今回の不出馬によって、同原発は再稼働に向けて一歩前進するという期待が高まった。

■ルネサス <6723>  621円  +31 円 (+5.3%)  11:30現在
 ルネサスエレクトロニクス<6723>が上げ足を強め25日移動平均線を上回ってきたほか、ディー・エヌ・エー<2432>が3日続伸で3000円大台を回復し、新高値を目前に捉えている。またAWSホールディングス<3937>が一時1000円を超える上昇で8000円大台に乗せるなど自動運転関連株の一角を物色する動きが旺盛だ。自動運転技術開発の草分けで大型IPO候補としても注目されるZMPが主催する「ZMPフォーラム」がきょうから9月2日までの日程で六本木において開催されており、これを受けて関連銘柄に物色資金が向かっている。上記の協賛企業以外でもモルフォ<3653>、ザインエレクトロニクス<6769>、クラリオン<6796>なども上値追いが鮮明。同フォーラムでは、ルネサスを皮切りにアイサンテクノロジー<4667>、ザイン、ディーエヌエー、AWSHDなど自動運転分野に経営資源を注ぎ込む企業が相次いで講演を行う。ここにきて為替が円安傾向にあることを追い風にトヨタ自動車<7203>が上昇トレンド転換を暗示するなど、大手自動車メーカーが軒並み上値を指向していることも、間接的に自動運転関連の物色人気を後押ししている。

■マツダ <7261>  1,710円  +82 円 (+5.0%)  11:30現在
 マツダ<7261>が3日続伸。同社は30日、タイのパワートレイン生産拠点「Mazda Powertrain Manufacturing(MPMT)」のエンジン組立工場の年間生産能力を18年上半期までに増強することを発表した。今回、新たに221億円を投じて、エンジン組立工場の年間生産能力を10万基に増強、これにより、タイにおける車両、エンジン、トランスミッションの一貫した現地生産体制のさらなる拡充を図る。また、生産機種に「SKYACTIV-G 2.0」を追加し、ASEAN域内に車両生産拠点があるマレーシア、ベトナムへの輸出を開始する予定。また、同時に発表した7月の生産・販売状況は国内生産で前年同月比8.9%減と乗用車と商用車がともに減少、海外生産も同1.6%減となり、国内生産と海外生産を合わせたグローバル生産は6.3%減となった。

■日本ゼオン <4205>  896円  +34 円 (+3.9%)  11:30現在
 三菱UFJモルガン・スタンレー証券が30日付で日本ゼオン <4205> の投資判断「オーバーウエート(強気)」を継続し、目標株価を900円→1000円に増額したことが買い材料視された。リポートでは、LiB(リチウムイオン電池)用バインダーを始めとする高機能材料部門が好調であると報告。LiB用バインダーは同社が世界最大手の水系のシェアが上昇しており、新たな成長製品になると指摘している。また、光学フィルムであるZEONORフィルムの有機ELテレビへの採用などが活発になれば、株価にポジティブな影響を与えるとした。

■三菱UFJ <8306>  561.5円  +20.1 円 (+3.7%)  11:30現在
 三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>が3日続伸。米国では好調に推移する経済動向を背景に早期利上げへの思惑が高まっており、金融関連株が全体相場を牽引、東京市場でもマーケットのセンチメントを左右するメガバンク株に出遅れ修正の買いが流入している。一方、31日付の日本経済新聞が「米グーグルは三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)と組み、今秋にも日本でスマートフォン(スマホ)を使った電子決済サービス『アンドロペイ』を始める」と報じ、スマホ決済でのグーグル上陸がマーケットにインパクトを与えている。米アップルも「アップルペイ」を日本で展開する方向にあることが伝わっており、決済サービス分野での「世界仕様」の参戦が間接的にメガバンクなど銀行株の株価を刺激する格好となりそうだ。

■旭硝子 <5201>  656円  +22 円 (+3.5%)  11:30現在
 旭硝子<5201>が反発。30日付で岡三証券がレーティング「強気」、目標株価760円継続、16年12月期を通期連結営業利益で従来予想の810億円から会社側計画と同様の840億円(前期711億7200万円)へ引き上げた。第2四半期に欧州を中心に本業であるガラス事業の改善が確認できたことをポジティブに評価。また、化学品事業も今後、東南アジアにおける成長が期待される状況であることを考慮すると、現在の株価は評価余地があると指摘している。

■大豊建設 <1822>  540円  +17 円 (+3.3%)  11:30現在
 大豊建設<1822>が買いを集め、500円台前半のもみ合いを上に放れる動き。総工費9兆円以上におよぶ“世紀のビッグプロジェクト”といってよいリニア中央新幹線工事では、政府が経済対策の一環として、名古屋―大阪間の延伸工事を財政投融資の活用で最大8年の短縮を図る方針。大深度地下でシールド工法を手掛ける同社のビジネスチャンスが意識されている。東海東京調査センターが30日付で、同社株のレーティングを「アウトパフォーム」目標株価700円でカバレッジしており、これが株価にポジティブに働いている。同調査センターでは「17年3月期受注は、会社計画の1400億円を上回ると予想。土木の大型工事が 受注を押し上げると見ている。既に16年4~6月期に東京外環道ランプ工事を受注。今後もリニア中央新幹線のシールドトンネル関連工事の受注可能性があるほか、今年度の公共事業前倒しの恩恵を受けることも予想される」としている。

■三菱重工業 <7011>  446.2円  +13 円 (+3.0%)  11:30現在
 30日、三菱重工業 <7011> が構造改革を実施している商船事業において、他造船会社との提携構築に向けた協議を開始すると発表したことが買い材料視された。提携協議をするのは国内造船最大手の今治造船、大島造船所、名村造船所 <7014> の3社。世界規模で造船の需要が減少する中、同社の強みである造船技術力や開発力と、他造船会社の有する製造能力やコスト競争力を組み合わせ、グローバル市場における競争力強化を図る。発表を受けて、造船3社との提携による商船事業の建て直しに期待する買いが向かった。なお、名村造船所の株価も大きく値上がりしている。

■東芝テック <6588>  414円  +11 円 (+2.7%)  11:30現在
 東芝テック<6588>が続伸。8月17日を境に一気に上げ足を強めて陽線を連打、上値指向の強さをみせつけている。同社は30日、2018年度を最終年度とする中期経営計画を発表した。重点施策としては【1】コア事業の強化【2】従来事業と連続した事業の拡大【3】新規サービス・ソリューション事業の拡大、の3点を掲げており、18年度は売上高5400億円(前年度実績5328億1800万円)、営業利益270億円(同16億100万円)、最終利益100億円(同1034億4900万円の赤字)を計画している。これを評価する買いが株高を後押ししている。

■いちよし証券 <8624>  808円  +20 円 (+2.5%)  11:30現在
 30日、いちよし証券 <8624> が発行済み株式数(自社株を除く)の1.2%にあたる50万株(金額で4億5000万円)を上限に自社株買いを実施すると発表したことが買い材料。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。買い付け期間は9月5日から10月31日まで。

■日本信号 <6741>  838円  +19 円 (+2.3%)  11:30現在
 日本信号<6741>が反発。30日取引終了後、JR西日本<9021>と資本業務提携契約を締結したと発表したことが好感されている。JR西日本の子会社であるてつでん(大阪府豊中市)の発行済み株式総数の49.0%をJR西日本から取得する一方、JR西日本は日本信号の同3.0%を取得し、今後は3社で連携する。同提携により3社は、新たな信号システム装置の開発・設計・製造などに取り組む。なお、17年3月期業績に与える影響は軽微としているが、中長期的に業績の向上に資するとみている。

■アドバンテスト <6857>  1,543円  +34 円 (+2.3%)  11:30現在
 30日、アドバンテスト <6857> が配当方針を変更し、配当性向を30%に引き上げると発表したことが買い材料視された。現行の連結配当性向20%から、より業績連動に重点を置いた「半期連結配当性向30%」に変更する。中間配当と期末配当がある場合は、連結配当性向を中間期(4-9月期)30%、下期(10-3月期)30%とし、17年3月期の中間配当から実施する。発表を受けて、株主還元の強化を好感した買いが向かった。

■IIJ <3774>  1,892円  +41 円 (+2.2%)  11:30現在
 インターネットイニシアティブ<3774>が反発。同社は30日、国内初の「フルMVNO(仮想移動体通信事業者)」として17年度中の商用サービス開始を目指すと発表した。同社は携帯電話の加入者管理機能(HLR/HSS)をNTTドコモ<9437>から借りているが、これを自社運営に切り替える方針。これにより独自のSIMカードの調達・発行が可能になり、より自由なサービス設計ができるようになる。特に、今後発展が見込まれるIoT分野では、組み込み型SIMの提供や課金・開通管理などを自由にコントロールできるサービスの開発ができ、新しいMVNOビジネスモデルの創出が期待できる。

●ストップ高銘柄
 アエリア <3758>  910円  +150 円 (+19.7%) ストップ高   11:30現在
 ホロン <7748>  540円  +80 円 (+17.4%) ストップ高   11:30現在
 アバールデータ <6918>  1,041円  +150 円 (+16.8%) ストップ高   11:30現在
 以上、3銘柄

●ストップ安銘柄
 BEENOS <3328>  2,026円  -500 円 (-19.8%) ストップ安   11:30現在
 以上、1銘柄

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