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【経済】中国自動車輸出の低迷持続、市場は4年で4割収縮へ


中国の自動車輸出が低迷を続けている。輸出台数は2012年から減少し始め、同年実績は105万6000台。15年には前年比20%減の73万台まで縮小した。業界団体の中国汽車工業協会は、16年の見通しも悲観。前年比10%減の64万台まで落ち込むと予想した。わずか4年間で、同国自動車輸出市場は40%近く収縮することになる。新京報が29日付で伝えた。
今年1~7月の輸出台数は、前年同期比17.1%減の37万台と2ケタのマイナス成長を余儀なくされている。うち乗用車は7.2%減の23万5000台に落ち込んだ。
主要市場であるブラジルやロシアへの輸出不振が目立つ。中国自主ブランド車メーカーのブラジルでの新車販売台数は今年上半期、2000台割れが続出。奇瑞汽車が1133台、江淮汽車が1402台、力帆汽車が1842台にとどまった。ロシア市場でも、今年1~7月販売が1000台を超えた中国企業は、力帆汽車の1社に限定されている。
ブラジルの自動車販売で、中国勢は12年以降、前年割れを続けている。15年に現地自動車販売で上位21社に入った中国企業は、奇瑞(5328台)と江淮(5024台)の2社のみ。さらに中国勢は、現地工場建設計画の進ちょくに遅れがみられる。現地生産の態勢が整わない中で、引き続き輸出方式を採用せざるを得ない状況にあるという。
さらに中国自主ブランド車メーカーは、国内市場開拓も難航している。今年7月の国内販売シェアは39.5%と年初比で6ポイント下落。今年の最低レベルに縮小した。SUVの好調に支えられて前年同月と比べて販売台数は大きく伸ばしているものの、海外勢の巻き返しが加速した。

【亜州IR】

《ZN》

 提供:フィスコ

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