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【通貨】今日の為替市場ポイント:米国株高や日銀9月追加緩和期待がドル下支え要因に

ドル円 <日足> Slowストキャス 「株探」多機能チャートより

29日のドル・円相場は、東京市場では101円84銭から102円39銭で推移。欧米市場でドルは101円87銭まで下落し、101円92銭で取引を終えた。

本日30日のドル・円は、102円前後で推移か。ドルは102円台前半で上げ渋っているが、米国株高や日本銀行による9月追加緩和期待がドルを下支えする要因となりそうだ。

29日の欧米市場でドルは上げ渋ったが、同日発表された7月の米PCEコア指数は前年比+1.6%で市場予想の+1.5%を上回った。上昇率は6月実績の+1.6%と同水準となり、インフレ鈍化に対する警戒感はやや低下した。それでも米連邦準備理事会(FRB)が目標としている2%をかなり下回る状態が続いており、インフレ加速の兆しも出ていない。2%到達は容易なことではないとの見方が多いようだ。

29日の米国株は強い動きを見せたが、インフレ加速への思惑後退で長期債などの利回り水準は総じて低下した。債券市場からは「現状では9月に利上げを行うことが妥当とは思えない」との声が聞かれている。9月2日発表の8月米雇用統計の内容次第では、9月利上げ観測が強まる可能性はあるものの、6月と7月の非農業部門雇用者数が大幅に増えていることから、市場参加者の一部は6月と7月に増えた反動で8月は14-15万人程度の増加にとどまり、平均時給の伸び率は鈍化する可能性があると見ている。

《WA》

 提供:フィスコ

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