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【市況】29日の中国本土市場概況:上海総合0.01%安と小反落、銀行株さえない

上海総合 <日足> 「株探」多機能チャートより

29日の中国本土市場は小動き。主要指標の上海総合指数は、前営業日比0.28ポイント(0.01%)安の3070.03ポイントと反落した。上海A株指数も下落し、0.32ポイント(0.01%)安の3213.82ポイントで引けている。半面、外貨建てB株相場は値上がり。上海B株指数は0.62ポイント(0.18%)高の354.15ポイント、深センB株指数は1.37ポイント(0.12%)高の1162.87ポイントで終了した。

好悪材料が入り混じるなかで方向感がみられない。指数は先週末の終値近辺で上下に振れる展開だった。金融緩和の期待後退はネガティブ。中国人民銀行(中央銀行)が先週、短期の資金供給に動いたことで、市場では利下げを含む大胆な緩和策は打ち出されないとの観測が広がった。一方、過度な景気不安が薄らいだことはプラス。今年1~7月の工業企業利益は前年同期比で6.9%拡大し、増加率が1~6月から0.7ポイント加速した。

業種別では、銀行株がさえない。招商銀行(600036/SH)が1.5%安、中信銀行(601998/SH)が1.4%安で引けた。自動車株も売られる。上海汽車集団(600104/SH)が1.2%下落した。素材関連株や消費関連株、空運株、発電株の一角なども値を下げた。

半面、航空エンジン関連の大手3社株は買われる。中航動力(600893/SH)と四川成発航空科技(600391/SH)がそろって2.8%高、中航動力控制(000738/SZ)が1.3%高で引けた。3社は28日、新しく設立された「国策会社」の中国航空発動機集団が親会社になったとそろって発表。新会社は、戦闘機や旅客機の国産化に注力する中国政府の肝いりで立ち上げられたため、業績拡大の思惑が広がった。不動産株やインフラ関連株などもしっかり。

(亜州IR)

《MT》

 提供:フィスコ

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