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【材料】朝日工業---今期は減収減益を計画も黒字体質に転換、中計では2019年3月期に営業利益21億円目指す。

朝日工業 <日足> 「株探」多機能チャートより

朝日工業<5456>は鉄鋼建設資材と農業資材が2本柱。鉄鋼建設資材事業では中堅電炉メーカーとして鉄筋用棒鋼やねじ節鉄筋、構造用鋼などを製造販売。農業資材事業では有機質肥料の製造販売や種子の生産販売、乾牧草の輸入販売などを行っている。このほか、砕石砕砂・マテリアルリサイクル事業も展開。砕石では埼玉県でNo.1の地位を堅持している。なお、継続企業の前提に関す疑義注記については前期の業積回復で解消した。

2017年3月期は売上高が前期比9.2%減の330.00億円、営業利益が同21.7%減の15.00億円を見込む。鉄鋼建設資材事業は、東京五輪関連や再開発案件の需要増が期待できる一方、公共投資の減少などで一時的に停滞。鉄スクラップ価格上昇でスプレッドも悪化する見込みだ。農業資材事業は有機質肥料の販売増や乾牧草の収益拡大などで増益を見込んでいるが、鉄鋼建設資材事業の減益をカバーしきれず、全体では減益になる見通しである。なお、第1四半期(2016年4~6月期)は売上高が前期比20.1%減の79.02億円、営業利益が同13.5%減の3.10億円、経常利益が同14.6%減の3.42億円、親会社株主に帰属する四半期純利益が同51.7%減の1.75億円を計上。

同社は5月10日に3カ年の新中期経営計画を発表。基本方針として「資源循環型社会の担い手として『スペシャリティ(明確な強み)』をもつ会社へ」を掲げ、計画最終年度の2019年3月期に売上高370.00億円、営業利益21.00億円を目指す。達成に向けては、高強度鉄筋や太経鉄筋、ねじ節鉄筋、粒状有機質肥料など、強みを有する分野に経営資源を集中。財務面では有利子負債の圧縮に取り組む方針だ。

《TN》

 提供:フィスコ

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