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【市況】後場に注目すべき3つのポイント~日銀のETF買い入れへの思惑とフィンテック関連物色


23日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

・日銀のETF買い入れへの思惑とフィンテック関連物色
・ドル・円は100円25銭付近、ドル下げ渋り、個人の買戻しで100円台を維持
・黒田日銀総裁がFinTechフォーラムであいさつ


■日銀のETF買い入れへの思惑とフィンテック関連物色

日経平均は反落。37.17円安の16561.02円(出来高概算6億1000万株)で前場の取引を終えている。22日の米国市場はまちまちの展開だったほか、シカゴ日経225先物清算値は大阪比25円安の16545円、円相場はやや円高に振れて推移するなか、売り先行で始まった。

その後下げ幅を広げる場面もみられたが16500円は割り込まず、下値の堅さが意識されており、前引けにかけては下げ幅を縮めている。東証1部の騰落銘柄は、値下がり数が1000を超えており、全体の過半数を占めている。規模別指数は大型、中型、小型株指数いずれも小幅な下げに。セクターでは医薬品、食料品、水産農林、電力ガス、空運がしっかり。半面、鉄鋼、石油石炭、保険、鉱業、機械が冴えない。

日経平均は狭いレンジでの推移が続いているが、5日、25日線に上値を抑えられる格好となっている。煮詰まり感が台頭してきており、トレンドが出やすいところであろう。また、TOPIXが前引け段階で0.27%の下落となっている。日銀のETF買い入れへの思惑が高まりやすく、後場寄り付き直後の動向が注目されそうだ。

その他、13時から日本銀行FinTechセンターでは、「第1回FinTechフォーラム」が開催される。日銀の黒田総裁によるあいさつから始まり、様々なプレゼンが行われる。関連銘柄への物色が強まりそうである。日経平均が一段とこう着感を強めるようだと、テーマ性のある材料株に個人の資金がシフトしやすいだろう。


(株式部長・アナリスト 村瀬智一)



■ドル・円は100円25銭付近、ドル下げ渋り、個人の買戻しで100円台を維持

23日午前の東京外為市場では、ドル・円は下げ渋る展開となった。朝方は100円割れに警戒感が広がったが、個人の買戻しなどで昼にかけてドルは底堅い値動き。ドル・円は100円前半で寄り付いた後、日経平均株価の安寄りを受けた国内勢の売りにより、一時100円04銭まで下落。心理的節目の100円に迫ったが、その後は日経平均が下げ止まったことや個人の買戻しが観測され、ドルは100円32銭まで値を戻した。

足元ではランチタイムの日経平均先物が下げ幅をやや縮小。ドル買いの手がかりは乏しいが、目先は日経平均が切り返せば、引き続き個人の買戻しなどによりドルはさらに値を戻す展開になると予想する。

ここまでドル・円は100円04銭から100円39銭、ユーロ・円は113円34銭から113円65銭、ユーロ・ドルは1.1315ドルから1.1334ドルで推移した。

12時20分時点のドル・円は100円25銭、ユーロ・円は113円63銭、ポンド・円は131円71銭、豪ドル・円は76円55銭で推移している。


(為替・債券アナリスト 吉池威)



■後場のチェック銘柄


・大塚HD<4578>、SUMCO<3436>など4社の目標株価変更
・極楽湯<2340>、テラスカイ<3915>、ガーラ<4777>がストップ高
※一時ストップ高(気配値)を含みます

・ホンダ<7267>など自動車株も軟調
・前場は内需・ディフェンシブ関連株に資金が向かった


☆後場の注目スケジュール☆


<国内>
・13:00 黒田日銀総裁がFinTechフォーラムであいさつ


<海外>
・特になし

《WA》

 提供:フィスコ

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