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【市況】後場に注目すべき3つのポイント~フィンテックやゲーム関連の物色は活発

ドル円 <日足> 「株探」多機能チャートより

22日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

・フィンテックやゲーム関連の物色は活発
・ドル・円は100円77銭付近、ドル底堅い、日本株のプラス圏推移などを好感
・光通信、キーエンスなど10社の目標株価変更


■フィンテックやゲーム関連の物色は活発

日経平均は小幅に続伸。38.93円高の16584.75円(出来高概算6億8000万株)で前場の取引を終えている。日経平均は続伸で始まった。19日の米国市場は反落となっていたが、為替相場がやや円安に振れて推移していることや日銀の追加緩和期待などが材料視されているようだ。ただし、日銀のETF買い入れに対する思惑などから見極めムードも強く、寄付き直後に16600円を回復した後は、狭いレンジ取引が続いている。

東証1部の騰落銘柄は、値上がり数が1200を超えており、全体の6割を占めている。セクターでは、陸運、その他製品、建設、パルプ紙、小売、サービス、その他金融、化学がしっかり。半面、水産農林が5%を超える下落となっているほか、鉱業、銀行、鉄鋼、保険、繊維が小安い。売買代金上位では任天堂<7974>、トヨタ自<7203>、ファミリーM<8028>、JR東<9020>、ソニー<6758>、モブキャス<3664>が堅調。

日経平均は5日、25日線レベルでの攻防をみせている。一目均衡表では基準線と転換線とのレンジ内での推移をみせている。指数インパクトの大きいところでは、ソフトバンクグ<9984>、アステラス薬<4503>、ダイキン<6367>、東エレク<8035>がけん引する半面、ファナック<6954>、京セラ<6971>、日水<1332>が重しとなっている。引き続きこう着感の強い相場展開が続きそうであるが、円相場がやや円安に振れて推移しており、底堅さが意識されやすい。

また、先週は下落局面において日銀のETF買い入れが観測されず、これまでの経験則が覆される形から仕掛け的な売りが出ていた。ただし、お盆休み明けによって参加者が増えてくるほか、日柄的には今後上昇局面においても買い入れてくる可能性があると見られるため、下へは売り込みづらくなっているだろう。その他、フィンテック関連の一角が動意をみせているほか、ゲーム株の一角も強い動きをみせている。個人主体の売買が中心とみられるが、イベント等を控えていることもあり、市場の関心は強まりそうである。


(株式アナリスト 佐藤勝己)



■ドル・円は100円77銭付近、ドル底堅い、日本株のプラス圏推移などを好感

22日午前の東京外為市場では、ドル・円は100円台で底堅い値動きとなった。日経平均株価のプラス圏推移などを好感した値動き。ドル・円は100円台半ばで寄り付いた後、国内勢の売りで100円前半に値を下げたが、日経平均株価が前週末終値を上回る水準で推移したことを好感し、100円80銭まで値を上げた。

また、米連邦準備理事会(FRB)のフィッシャー副議長は21日、会合向けの準備原稿で、完全雇用や物価2%上昇の目標に「近づいている」との認識を示した。追加利上げの具体的な時期については触れていないものの、ドル売りを弱める手がかりとなったもよう。

日銀による9月の追加緩和期待が続いているほか、100円付近では引き続き個人のドル買い意欲が強いようだ。また、ランチタイムの日経平均先物は小幅高となっており、午後の取引でもドルは100円台を維持しそうだ。

ここまでドル・円は100円28銭から100円80銭、ユーロ・円は113円47銭から114円01銭、ユーロ・ドルは1.1284ドルから1.1322ドルで推移した。

12時20分時点のドル・円は100円77銭、ユーロ・円は113円68銭、ポンド・円は131円46銭、豪ドル・円は76円51銭で推移している。


(為替・債券アナリスト 吉池威)



■後場のチェック銘柄


・光通信<9435>、キーエンス<6861>など10社の目標株価変更
・ACKG<2498>、イトーヨーギョ<5287>、北川精機<6327>がストップ高

※一時ストップ高(気配値)を含みます

・フィッシャー米連邦準備理事会(FRB)副議長
「(労働市場の改善や物価上昇について)われわれの目標に近づいている」(準備原稿)
・S&P
「モンゴルの利上げ、低調な経済見通しがさらに損なわれる公算」



☆後場の注目スケジュール☆


<国内>
・14:00 7月全国スーパーマーケット売上高(6月:前年比:-0.5%)


<海外>
・特になし

《WA》

 提供:フィスコ

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