【市況】19日の米国市場ダイジェスト：ダウは45ドル安、利上げ時期への不透明感が広がる

■NY株式：ダウは45ドル安、利上げ時期への不透明感が広がる

NYダウ　　　　　　　ナスダック
終値　：18552.57　　終値　：5238.38
前日比：-45.13 　　 前日比：-1.77
始値　：18585.17　　始値　：5229.87
高値　：18585.17　　高値　：5245.81
安値　：18491.24　　安値　：5217.65

19日の米国株式相場は下落。ダウ平均は45.13ドル安の18552.57、ナスダックは1.77ポイント安の5238.38で取引を終了した。昨日、サンフランシスコ連銀総裁が米経済に自信を示し、年内の追加利上げを支持する発言を行ったことで利上げ観測が拡大し、売りが先行。本日は経済指標の発表が無く材料不足の中、原油高や利上げ時期を見極めたいとの思惑から下げ幅を縮小する展開となった。セクター別では、耐久消費財・アパレルや半導体・半導体製造装置が上昇する一方で公益事業や消費者・サービスが下落した。

総合電子メーカーのエマソン・エレクトリック(EMR)は英ペンテア(PNR)のバルブ・制御機器事業の買収合意を発表し、下落。小売最大手のウォルマート(WMT)は利益確定の売りが広がり、軟調推移。一方で、農業機械のディア(DE)は通期の業績見通しを引き上げ、大幅上昇。半導体製造装置のアプライド・マテリアルズ(AMAT)は好決算を発表し、堅調推移となった。

メディアのバイアコム(VIAB)は、支配株主であるレッドストーン氏と取締役会が経営方針を巡る法廷闘争で和解したことが好感され、上昇した。今後は不振が続く映画事業の改善に向けて、傘下のパラマウント・ピクチャーズ株の売却が実行されるかが注目される。

Horiko Capital Management LLC


■NY為替：英国が17年4月までにEU離脱正式申請の可能性、ポンド急落1.3024ドル

19日のニューヨーク外為市場でドル・円は、100円38銭へ上昇後、100円03銭へ反落し
100円23銭で引けた。イエレンFRB議長の講演を来週に控え動意が乏しい中、株安でリスク回避の円買いが優勢となった。ユーロ・ドルは、1.1307ドルから1.1333ドルへ上昇し1.1325で引けた。ユーロ・ポンド絡みの買いが優勢となった。

ユーロ・円は、113円61銭から113円24銭へ下落。株安を嫌気したリスク回避の円買いが強まった。ポンド・ドルは、1.3108ドルから1.3024ドルへ下落。英国のメイ首相は、EU基本条約（リスボン条約）50条規定にもとづき2017年4月までに欧州連合（EU）離脱の意思をヨーロッパ理事会（首脳会議）に通知する意向だとの報道を受けて、警戒感が広がりポンド売りが加速。当初の予想は2017年末以降だったためサプライズとなった。


■NY原油：7日続伸で48.52ドル、リグ稼動数増加も思惑先行の強い展開に

NY原油は7日続伸（NYMEX原油9月限終値：48.52↑0.30）。9月に開催が予定されている石油輸出国機構（OPEC）の非公式会合への思惑が引続き材料視される相場展開となった。石油サービス会社ベーカー・ヒューズが公表した米国でのリグの稼動数が増加したことから、需給バランス解消への期待感は一歩後退したが、プラス圏での推移となった。

日足チャートでは、200日移動平均線レベルからの反発で、50日移動平均線を上抜いている。陽線連発のしっかりとした反発で、50ドル台回復を意識へ。


■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比（騰落率）

バンクオブアメリカ（BAC） 　15.22ドル　+0.06ドル（+0.40％）
モルガン・スタンレー（MS）　30.55ドル　+0.00ドル（+0.00％）
ゴールドマン・サックス（GS）166.23ドル　+0.17ドル（+0.10％）
インテル（INTC）　　　　　　35.24ドル　+0.27ドル（+0.77％）
アップル（AAPL）　　　　　　109.36ドル　+0.28ドル（+0.26％）
アルファベット（GOOG）　　　799.65ドル　-3.10ドル（-0.39％）
フェイスブック（FB）　　　　123.56ドル　-0.35ドル（-0.28％）
キャタピラー（CAT） 　　　　83.84ドル　+0.46ドル（+0.55％）
アルコア（AA）　　　　　　　10.27ドル　-0.18ドル（-1.72％）
ウォルマート（WMT） 　　　　72.81ドル　-1.45ドル（-1.95％）
スプリント（S） 　　　　　　5.93ドル　-0.10ドル（-1.50％）

《NO》

　提供：フィスコ