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【通貨】今日の為替市場ポイント:日銀9月緩和への期待でリスク回避のドル売り抑制も

ドル円 <日足> Slowストキャス 「株探」多機能チャートより

18日のドル・円相場は、東京市場では99円65銭まで下げた後に100円34銭まで反発。欧米市場でドルは100円50銭まで買われたが、99円85銭まで反落し、99円89銭で取引を終えた。

本日19日のドル・円は、100円前後で推移か。米早期利上げに対する懐疑的な見方は変わっていないものの、日本銀行による9月追加緩和への期待は持続しており、リスク回避的なドル売りは抑制される見込み。

米ニューヨーク連銀のダドリー総裁は18日、記者団の質問に答えて「過去2カ月に雇用が大きく伸びたことで不安が軽減された」との見方を示した。ダドリー総裁は「雇用コスト指数や平均時間給に基づく賃金増の兆候を考慮すると労働市場は継続的に引き締まっている」、「2.5%の賃金増ペースは労働市場が完全雇用に近づいていることを示している」と述べた。

ダドリー総裁は今年7-12月期の米経済成長率は2.5%-3.0%と予想しており、上半期との比較で成長率は持ち直していると見ている。利上げを決定する上では、成長率よりも労働市場の状況の方が重要であるとの見解を示した。ダドリー総裁は16日、経済指標やインフレ動向次第では9月の利上げはあり得ると発言しているが、この見解は変わっていない。

ただし、7月時点でインフレ加速を示すデータは乏しいことや労働生産性の伸びが予想以上に鈍化していることから、市場参加者の間では8月の雇用統計が良好な内容でも9月利上げは支持されない可能性が高いとの声が聞かれている。

《WA》

 提供:フィスコ

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