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【市況】<マ-ケット日報> 2016年8月18日

 18日の市場は日経平均が大幅反落。終値は前日比259円安の1万6486円で、今月5日以来、約2週間ぶりの安値をつけてきた。円相場が1ドル=99円台へ上昇してきたことを嫌気して幅広い銘柄に売りが出た。期待された日銀のETF買いは入らなかったようで、大引けにかけて失望感から下げ幅を広げてしまった。日銀が買わないとこの価格帯では値が保てないようである。

 昨日の米国市場は7月のFOMC議事要旨公表を受けてダウ平均は小反発した。議事要旨で米利上げペースは緩やかにとどまるとの見方が強まり安心感が戻っている。ただ、株価は史上最高値圏にあるため上げ幅は限定的だった。一方、東京市場は一段と進んだ円高が逆風となり、日経平均は100円近いマイナスでスタートした。例年、8月は法人筋の需給動向から円高になりやすい傾向があり、これを利用した投機筋の動きに投資家は警戒心を募らせている。売り一巡後は日銀のETF買いへの思惑から日経平均は下げ渋る動きとなったが、結果的に前場の下落率が小さくなってしまったことでこの日の日銀買いが見送られることとなり、後場からの下げ幅拡大を招いてしまった感がある。この日も財務官による円高けん制発言があったが市場の反応は昨日ほど好意的にはならなかった。日経平均が1万6500円を割ったことで明日は安ければ日銀が買ってくる可能性はありそう。ただ、着々と進む円高には有効な手が打てず、日銀以外の買い手はなかなかつきそうにもない状況だ。(ストック・データバンク 編集部)

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