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【市況】前場に注目すべき3つのポイント~自己株取得終了のソフトバンクグが重しか

ソフトバンク <日足> 「株探」多機能チャートより

18日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し:自己株取得終了のソフトバンクグが重しか
■外資系証券の注文動向:差し引き60万株の買い越し
■前場の注目材料:経産省、企業向けサイバーセキュリティ研修機関設置



■自己株取得終了のソフトバンクグが重しか


18日の日本株市場は、こう着感の強い相場展開が続きそうである。17日の米国市場は上昇した。小売決算が嫌気されて売りが先行したが、FOMC議事録の公表を受けて、緩やかな上昇に転じている。FOMC議事録では、一部のメンバーが早期の利上げを支持した一方で、経済成長、雇用やインフレ率の改善を引き続き見極める必要があるとの合意に達した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比90円安の16660円となり、これにさや寄せする格好から売りが先行しよう。

また、円相場は1ドル100円10銭辺りと円高に振れて推移している。再び100円台を下回ってくるようだと、売り仕掛け的な売買が出やすいとみられる。また、指数インパクトの大きいソフトバンクグ<9984>は、自己株式の取得が終了したことから、需給面での押し上げ効果がなくなったとの見方となり、売り仕掛け的な動きに向かいそうであり、日経平均の重しになりそうだ。

日銀のETF買入れや為替介入への思惑から下を売り込みづらい需給状況のなか、上値を追いの流れも期待しづらいため、日経平均は5日線と25日線とのレンジ内でのこう着が続きそうである。原油相場の上昇を背景に資源関連には資金が向かいやすいだろうが、積極的な値幅取り狙いの対象にはなりづらいところ。


(株式部長・アナリスト 村瀬智一)



■外資系証券の注文動向:差し引き60万株の買い越し

朝の外資系証券5社経由の注文状況は、売り700万株、買い760万株、差し引き60万株の買い越しとの観測。なお、直近5日分の注文動向は以下の通り。


8月10日(水):930万株の買い越し
8月12日(金):600万株の買い越し
8月15日(月):270万株の買い越し
8月16日(火):120万株の買い越し
8月17日(水):300万株の売り越し


■前場の注目材料

・NYダウは上昇(18573.94、+21.92)・NY原油(46.79、+0.21)
・NISAテコ入れ、長期積立枠
・7月訪日客数、最多229万人
・マザーズ指数下落(929.79、-17.40)
・経産省、企業向けサイバーセキュリティ研修機関設置
・日本製紙<3863>、ポスト炭素繊維「セルロースナノファイバー」新工場建設
・NEC<6701>、漆黒調の「バイオプラスチック」開発
・東芝<6502>、次世代ガン治療装置事業に新規参入へ

・イスラム国、リビア最大の拠点陥落
・中国重工業、リストラ加速


☆前場のイベントスケジュール


<国内>
・08:50 7月貿易収支(予想:+2732億円、6月:+6931億円)


<海外>
・10:30 豪・7月失業率(予想:5.8%、6月:5.8%)

《WA》

 提供:フィスコ

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