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【市況】<マ-ケット日報> 2016年8月16日

 16日の市場は日経平均が大幅続落。終値は前日比273円安の1万6596円で、今月5日以来、1週間半ぶりの安値をつけて引けた。円高を受けて前場は小幅安で推移していたが、後場から一段と進んだ円高によって一気に下げ幅を拡大。300円近い下げとなってこの日の安値で取引を終えている。夏休みシーズンで市場参加者が少なく、特段の材料のない中、先物への投機的な売りで意外安を演じてしまった。

 昨日の米国市場は原油相場の上昇が追い風となってダウ平均が反発し、2日ぶりに史上最高値を更新してきた。NYの原油先物(WTI)が45ドル台と1カ月ぶりの高値をつけたほか、FRBが当面は利上げに動かないとの見方が広がり相場全体を押し上げた。他の主要指数であるS&P500種とナスダック指数も揃って最高値を更新している。さて、米国株は基本的に好調だが、日銀のETF買いで無理して上げてきた東京市場は、円相場のちょっとした上昇で早くもモロさを露呈している。日銀以外に買い手のいない状況で、本日はヘッジファンドなどが「円高・株安」の仕掛けを実行。夏休みシーズンで参加者の少ない状況下、株価はあっという間にここまで吊り上げてきた部分を吐き出す格好となった。日銀によるETF買いが今日は入らないと投機筋は見抜いての行動で、後場の売り崩しは完全に狙っていたものといえよう。東証1部の出来高も低水準のまま。下値を買う動きもなく日経平均は安値引けを演じている。日経平均はフシ目の1万6500円が接近。明日は安ければ日銀に動きが出て来る可能性が高いだろう。(ストック・データバンク 編集部)

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