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【経済】中国:アリババ系のスマート物流倉庫が稼働、広州で1日100万件処理


最先端の技術を導入したスマート物流倉庫が15日、広東省広州市で正式稼働した。
華南エリアを配送エリアとする。1日当たり物品100万件(中国最多)の処理が可能
だ。中国経済網が伝えた。
阿里巴巴集団(アリババ・グループ)傘下の菜鳥網路科技有限公司が天猫超市
(アリババ系のネットスーパー)、広東心怡科技と連携。「天猫超市」向けの専用自
動化配送センターとして機能する。4万点を超える物品のうち99%で、「当日」また
は「翌日」の配達が可能となった。9月以降は、夜間配達サービスにも乗り出す。
倉庫面積は10万平米に上る。7月1日から試験的に稼働させていた。菜鳥網路科技
と連携し、天猫超市は向こう2カ月内に国内倉庫のグレードアップを進める計画とい
う。
2013年5月に発足した菜鳥網絡科の主要株主は、阿里巴巴、銀泰集団、復星集団、
富春集団、物流企業4社(申通、円通、中通、韵達)、中国系投資ファンドの春華資本
(プリマベーラ)、金融機関など。登録資本50億人民元でスタートし、アリババの馬
雲(ジャック・マー)氏が董事長職に就いた。
物流インフラの充実、スマート技術の導入などを図る。投資額は第1期で1000億人
民元、第2期で2000億人民元に設定した。今年3月、シンガポール政府系ファンドの
GICとテマセク、マレーシア政府系ファンドのカザナ・ナショナルなどを新たな戦略
投資家として迎え入れている。
提携企業の取り込みが進む。グループの宅配貨物取扱シェアは、中国全体で70%
を超える。数千社の内外物流企業と倉庫企業、配送員170万人が菜鳥網絡科技のプ
ラットフォームで動いている。
アリババは世界最大のEコマース企業。99年にジャック・マー氏が設立した。03年
に開設した消費者向けサイト「淘宝網」が大成功を収め、その後の業績が急成長。
「淘宝網」や「天猫」など傘下サイトのGMVは、記録的な急ピッチで膨らんだ。スマ
ホの普及を受けたモバイル対応能力も高い。企業間取引(B2B)にも強く、B2Bシェア
最大の「アリババ・ドット・コム」を傘下に擁する。

【亜州IR】

《ZN》

 提供:フィスコ

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