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【市況】日経平均は続落、一部の銘柄に資金が集中しやすい需給状況に/ランチタイムコメント

日経平均 <1分足> 「株探」多機能チャートより

 日経平均は続落。42.47円安の16827.09円(出来高概算6億1000万株)で前場の取引を終えている。日経平均は小幅に反発して始まり、その後は前日終値を挟んでのこう着となっている。15日の米国市場では原油相場の上昇が好感され、NYダウ、ナスダック、S&P500いずれも最高値を更新。これが材料視されるものの、シカゴ日経225先物は大阪比変わらずの16870円だったほか、円相場は1ドル101円20銭辺りと、ほぼ横ばいで推移しているなか、米株高の反応は限られている。

 その後前日終値を挟んでのこう着が続くなか、円相場が1ドル100円60銭辺りと円高に振れて推移していることが嫌気され、やや利益確定の流れが強まっているようである。とはいえ、日銀のETF買い入れに対する思惑は根強く、日経平均は16800円処での底堅さが意識される。

 東証1部の騰落銘柄は、値下がり数が過半数占めているが、ほぼ拮抗状態。規模別指数では大型株指数のみがプラス圏で推移している。指数インパクトの大きいところでは、ソフトバンクグ<9984>、ファナック<6954>が強い動きをみせている。

 日経平均は5日線辺りを支持線とした底堅い値動きをみせている。規模別指数は大型株指数のみがプラスで推移するなど、このところ続いている日銀のETF買い入れを意識した指数インパクトの大きい銘柄での値幅取り狙いの売買となっているようだ。また、原油相場の上昇を背景に、資源関連が堅調。また、為替市場では円高が警戒されるものの、ハイテクや自動車なども堅調な値動きが目立っており、それ程警戒はしていないようである。

 また、一部の銘柄に資金が集中する流れのなか、LINE<3938>に資金が集中しており、上場来高値が次第に意識されてきている。一方で空売りファンドのレポートが観測されているサイバーダイン<7779>が8%を超える下落となっている。引き続き、日銀のETF買い入れを意識しつつ、参加者が限られるなか、一部の銘柄に資金が集中しやすい需給状況になりそうだ。(村瀬智一)
《AK》

 提供:フィスコ

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