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【市況】前場に注目すべき3つのポイント~参加者が限られ一部の銘柄に資金が集中しやすい需給状況

NYダウ <日足> 「株探」多機能チャートより

16日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し:参加者が限られ一部の銘柄に資金が集中しやすい需給状況
■外資系証券の注文動向:差し引き120万株の買い越し
■前場の注目材料:仮想通貨の売買活況、FXから資金流入



■参加者が限られ一部の銘柄に資金が集中しやすい需給状況

16日の日本株市場はこう着感の強い相場展開になりそうだ。15日の米国市場では原油相場の上昇が好感され、NYダウ、ナスダック、S&P500いずれも最高値を更新。ただし、シカゴ日経225先物は大阪比変わらずの16870円だったほか、円相場は1ドル101円20銭辺りと、ほぼ横ばいで推移している。昨日の東証1部の売買代金は1.5兆円と低水準であり、夏休みで参加者が限られるなか、方向感は出難いだろう。

もっとも、原油相場の上昇を背景とした米株高の流れを受けて、反発は期待されよう。調整局面になったとしても、日銀のETF買い入れへの思惑から下を売り込む流れにはなりづらいだろう。昨日はソフトバンクグ<9984>が終日強い値動きとなり、大引けでは7%を超える上昇で、日経平均を下支えしている。参加者が限られるなか、一部の銘柄に資金が集中しやすい需給状況でもある。

下値の堅さは意識されやすいと考えられるなか、これまでの価格帯別出来高の膨らんでいた16600-16800円のレンジ上限を支持線に、節目の17000円を意識した押し目拾いのスタンスになりそうだ。物色としては仮想通貨の売買が活況と伝えられるなか、フィンテック等のテーマ株。また、ADR(米国預託証券)では引き続きLINE<3938>が5%超の上昇をみせており、値幅取り狙いの資金が向かいやすいだろう。また、米国市場ではハイテク株が軒並み上昇しており、この流れが波及する展開も期待される。


(株式部長・アナリスト 村瀬智一)



■外資系証券の注文動向:差し引き120万株の買い越し

朝の外資系証券5社経由の注文状況は、売り920万株、買い1040万株、差し引き120万株の買い越しとの観測。なお、直近5日分の注文動向は以下の通り。


8月08日(月):230万株の買い越し
8月09日(火):580万株の買い越し
8月10日(水):930万株の買い越し
8月12日(金):600万株の買い越し
8月15日(月):270万株の買い越し


■前場の注目材料

・NYダウは上昇(18636.05、+59.58)・NY原油(45.74、+1.25)
・マザーズ指数上昇(946.32、+6.29)
・仮想通貨の売買活況、FXから資金流入
・クリントン氏の支持率上昇
・リオ五輪、日本メダル量産、目標の30個射程に


☆前場のイベントスケジュール


<国内>
・特になし


<海外>
・10:30 豪準備銀行が8月理事会議事要旨公表

《WA》

 提供:フィスコ

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