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【通貨】今日の為替市場ポイント:日本の4-6月期GDPを見極める展開

ドル円 <日足> Slowストキャス 「株探」多機能チャートより

12日のドル・円相場は、東京市場では101円77銭から102円21銭で推移。欧米市場でドルは102円28銭から100円83銭まで反落し、101円28銭で取引を終えた。

本日15日のドル・円は、主に101円台前半で推移か。日本の4-6月期国内総生産(GDP)一次速報値を見極める展開となる。市場予想と一致した場合、日本銀行による追加緩和期待は広がりそうだ。米年内利上げの可能性はやや低下しているものの、リスク回避的なドル売り・円買いはやや抑制される見込み。

15日発表される4-6月期GDP一次速報値は、前期比年率+0.7%と予想されている。成長率は1-3月期の+1.9%から減速する公算が大きい。個人消費の伸びはほとんど期待できないことや、企業設備投資は低い伸びにとどまることが成長鈍化の要因になるとみられている。

市場関係者の間からは、閣議決定された事業規模28.1兆円の大型経済対策では個人消費の拡大は期待できないとの声が聞かれている。成長鈍化の懸念は消えないことから、日銀は9月の金融政策決定会合でマネタリーベースの増加目標を20兆円上乗せして、年間100兆円程度に変更するとの見方が出ている。

ただし、日銀による追加緩和は所得増加をもたらすものではないとみられており、大型経済対策+日銀追加緩和でも2016年度の経済成長率は1%未満の低い伸びにとどまり、2017年度における2%物価目標の達成は困難となる可能性は高いとみられている。

《WA》

 提供:フィスコ

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