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【市況】日銀のETF買い入れによる需給要因が引き続き相場を押し上げる【クロージング】

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより

12日の日経平均は反発。184.80円高の16919.92円(出来高概算17億7000万株)で取引を終えた。11日の米国市場では、小売企業の決算や原油相場の上昇なども材料視され、NYダウ、ナスダック、S&P500指数が最高値を更新。シカゴ日経225先物清算値は16860円となり、これにさや寄せする格好から買いが先行した。また、オプションSQに絡んだ商いが買い越しとの観測も指数を押し上げる一因となった。

買い一巡後はこう着感の強い相場展開が続いていたが、午後に入ると日銀のETF買い入れへの思惑から一段高となり、SQ値を突破。大引けにかけてはやや上げ幅を縮めているが、終値ベースでは6月1日以来の16900円を回復している。セクターでは電力ガス、水産農林、サービス、小売、医薬品、パルプ紙、繊維、不動産、証券、化学が上昇。半面、銀行が下落率トップだったほか、その他製品、陸運、空運、鉄鋼が小安い。

日経平均は後場に入りSQ値をクリアしてくるなど、日銀のETF買い入れに対する思惑が強い。来週は夏休みシーズンで商いが膨らみづらく、経済指標では15日に4-6月期のGDP(速報値)が発表されるほか、17日に米FOMC議事録(7月26-27日分)が公表される以外は、これといった材料もなく、こう着感の強い相場展開が続きそうだ。

もっとも、日銀のETF買い入れによる需給要因が引き続き相場を押し上げることになろう。価格帯別出来高で抵抗だった16600-16800円のレンジをクリアしてきており、ショートカバーを交えた上昇が意識される。

《AK》

 提供:フィスコ

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