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【市況】9日の香港市場概況:ハンセン0.1%安と4日ぶり小反落、H株指数と上海総合は続伸


9日の香港市場はまちまち。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比29.15ポイント(0.13%)安の22465.61ポイントと4日ぶりに小反落する半面、本土企業株で構成されるH株指数は24.61ポイント(0.27%)高の9301.17ポイントと小幅ながら4日続伸した。売買代金は532億4500万香港ドル(8日は607億9400万香港ドル)の薄商いとなっている。

一段の材料に乏しいなか、方向感を欠く展開。香港拠点の銘柄群が下げる半面、中国本土を主力とする銘柄群は物色された。寄り付きと同時に公表された7月の物価統計は特に材料視されず。消費者物価指数(CPI)は前年同月比1.8%上昇(市場予想は1.8%)、同月の生産者物価指数(PPI)は1.7%低下(同マイナス2.0%)で着地している。今週後半にも7月の重要経済指標が集中して発表されるため(12日に鉱工業生産や小売売上高、固定資産投資など)、積極的な売買が手控えられる状況だ。

ハンセン指数の構成銘柄では、香港拠点の銘柄群がさえない。大手商社の利豊(リー&フン:494/HK)が1.3%安、空運大手の国泰航空(キャセイ航空:293/HK)が1.1%安、不動産デベロッパー大手の信和置業(サイノランド:83/HK)が1.0%安で引けた。不動産投資信託の領匯房地産投資信託基金(リンク・リート:823/HK)も2.4%安と下げが目立っている。

一方、個別に材料のでたH株銘柄はしっかり。インフラ建設の中国中鉄(390/HK)が3.8%高と値を上げた。同社が8日、バングラデシュ国鉄との間で鉄道プロジェクト建設契約を交わしたことが好感されている。ピックアップトラック・SUV生産の長城汽車(2333/HK)も1.3%高と上昇。今年7月の新車販売台数が前年同月比で45.4%増加し、12カ月連続のプラス成長を記録したことが手がかりだ。

食品やビールなどの消費関連株も買われる。統一企業中国HD(220/HK)が4.0%高、中国旺旺HD(151/HK)が3.1%高、康師傅HD(ティンイー:322/HK)が1.1%高、華潤ビールHD(291/HK)が3.0%高と上昇する。食品・飲料メーカーの統一企業中国は本日、中間期の決算を発表する予定だ。



【亜州IR】

《WA》

 提供:フィスコ

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