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【市況】<マ-ケット日報> 2016年8月9日

 9日の市場は日経平均が続伸。終値は前日比114円高の1万6764円で、先月21日以来の高値をつけてきた。じわりと進む円安と原油高が支えとなって終日堅調に推移。出来高はやや減少したものの、日銀のETF買いが心理的に売り方を圧迫しており、少ない買いで指数が上がる環境が整っている。官製相場ではあるものの1万7000円辺りを目指す流れは続いているようだ。

 昨日の米国市場は利益確定売りに押されてダウ平均は小反落した。製薬大手の発表した4-6月決算を嫌気して薬品株全体が下落。ダウ平均は序盤は原油高などもあって上昇する場面もあったが、目先筋の利食い売りが最終的には勝る1日となった。ハイテク株の多いナスダック指数も3日ぶりに反落へ。さて、日銀の買い支えが効果を発揮し出している東京市場は、昨日に急伸した反動で朝方こそ弱含んだものの、開始数分でプラス圏に浮上した後は、一貫して上げ幅を広げる完全な需給相場を展開した。4-6月決算もほぼ出尽くし売り物はある程度出切った状態。円高進行にストップさえかかっていたら、相場は日銀買いで下値を切り上げられる状態にある。年6兆円も株式を買い取り、物価2%上昇が定着するまで日銀は売りに出さないのだから市場から玉は吸い上げられる一方だ。足元でGPIFなど年金資金全体でも約6兆円弱の買い余力を抱えており、加えて事業法人の自社株買いも今年度は5兆円規模が想定されている。よほどの円高でない限り日経平均の1万5000~6000円ゾーンは岩盤となるだろう。明日も大きな材料はなく、日経平均はしっかりした動きを継続するものと思われる。(ストック・データバンク 編集部)

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