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【注目】前日に「売られた株!」総ザライ ―本日への影響は?―

アダストリア <日足> 「株探」多機能チャートより

■アダストリア <2685>  2,616円 (-534円、-17.0%)

 東証1部の下落率2位。アダストリア <2685> が大幅3日続落。2日の取引終了後に発表した7月の国内月次売上高で、既存店売上高は前年同月比1.9%増と8ヵ月連続で前年実績を上回ったが、週末が1回多かった影響を考慮すると実質減になったとの見方が強まっており、これを嫌気した売りが出たようだ。7月上旬は気温も高くセールが順調に立ち上がったが、中旬以降は梅雨明けと同時に猛暑となった前年に比べ気温も低く、売り上げは緩やかに推移したという。前月に続き半袖トップスが売り上げの中心となったほか、ショートパンツ、サンダル、かごバッグなどの季節アイテムが人気。また、ブランド別では、レプシィム、ベイフロー、スタディオクリップなどが好調だった。なお、全店売上高は同2.5%増だった。

■フジミインコ <5384>  1,418円 (-271円、-16.0%)

 東証1部の下落率4位。フジミインコーポレーテッド <5384> が3日続落。同社は2日の取引終了後、17年3月期の第1四半期(4-6月)連結決算を発表。売上高は78億3100万円(前年同期比7.7%減)、営業利益は9億1100万円(同26.6%減)、純利益は6億9600万円(同25.0%減)と減収減益となったことを嫌気した。一般工業用研磨材の販売が減少し、海外では円高の影響が表面化している。通期業績は売上高330億円(前期比3.9%増)、営業利益38億円(同15.1%増)、純利益28億円(同19.3%増)と従来見通しを据え置いた。

■ノジマ <7419>  1,480円 (-281円、-16.0%)

 東証1部の下落率5位。2日、ノジマ <7419> が決算を発表。17年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益が前年同期比3.4%減の15.9億円で着地したことが売り材料視された。家電専門店事業でエアコンや4K対応テレビの販売が好調だったものの、携帯電話の販売落ち込みによるキャリアショップ事業の収益悪化を補えなかった。前年同期比ベースで5四半期ぶりに減益に転じたことを嫌気する売りが殺到した。

■カシオ計算機 <6952>  1,238円 (-201円、-14.0%)

 東証1部の下落率6位。カシオ計算機 <6952> が急落。同社は2日取引終了後、17年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結業績予想の修正を発表。売上高を1750億円から1700億円へ、営業利益を225億円から200億円へ、最終利益を155億円から115億円へそれぞれ下方修正した。2日まで4日続落と軟調に推移していたが、中間期の業績下方修正は織り込んでいなかったとみられ、売り人気を誘発した。腕時計は「Gショック」などの好調が継続、高価格帯のピアノも売り上げを伸ばしているが、円高による収益デメリットが大きい。円高の影響は第1四半期において売上高で50億円強、営業利益で20億円強押し下げている。あわせて発表した第1四半期の連結決算は売上高742億8000万円(前年同期比6.5%減)、営業利益71億500万円(同21.6%減)、最終利益24億500万円(同63.8%減)だった。

■イリソ電子工業 <6908>  5,190円 (-720円、-12.2%)

 東証1部の下落率7位。イリソ電子工業 <6908> が反落。同社は2日の取引終了後、17年3月期の第1四半期(4-6月)連結決算を発表。売上高は90億8600万円(前年同期比6.3%減)、営業利益は13億6800万円(同6.4%減)、純利益は8億5200万円(同28.3%減)と減収減益となったことを嫌気した。熊本地震による自動車産業やデジタルカメラ産業への影響、コンシューマー分野におけるゲーム機向けの減少に加え、急激な円高になったことが影響している。通期業績は売上高383億円(前期比0.2%増)、営業利益69億円(同5.0%増)、純利益51億円(同26.1%増)と従来見通しを据え置いた。

■TOA <6809>  876円 (-118円、-11.9%)

 東証1部の下落率8位。2日、TOA <6809> が決算を発表。17年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常損益が3.4億円の赤字(前年同期は0.2億円の黒字)に転落したことが売り材料視された。国内で鉄道向け構内放送設備やセキュリティ商品の販売が低迷したことが響いた。円高による収益押し下げも赤字転落の要因となった。業績悪化に伴い、通期の同利益を従来予想の40億円→37億円に7.5%下方修正し、増益率が10.4%増→2.1%増に縮小する見通しとなった。

■セプテニHD <4293>  2,962円 (-293円、-9.0%)

 セプテーニ・ホールディングス <4293> が大幅続落。2日の取引終了後、従来未定としていた16年9月期業績予想について、売上高173億4200万円(前期比21.6%増)、純利益26億9600万円(同14.7%増)を見込むと発表したが、最終利益で28億円前後を見込んでいた市場予想を下回ることから失望売りが出たようだ。同時に発表した第3四半期累計(15年10月-16年6月)連結決算は、売上高125億9200万円(前年同期比21.7%増)、営業利益31億6500万円(同57.4%増)、最終利益20億4200万円(同横ばい)だった。スマートフォン広告の取扱高が大きく伸長したことで、主力のネットマーケティング事業が好調に推移し業績を牽引した。一方、メディコンテンツ事業はマンガコンテンツ分野の先行投資を積極的に実施したことで事業営業損益は赤字となったが、ネットマーケティング事業の好調でカバーした。なお、9月30日を基準日とする1対5株の株式分割と、未定としていた期末一括配当を16円(前期14円)にすると発表したが、これらに対する市場の反応は限定的のようだ。

※3日の下落率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。


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