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【特集】ミルボン Research Memo(1):コーポレートブランディングを始め、各種施策が順調に進捗

ミルボン <日足> 「株探」多機能チャートより

ミルボン<4919>はヘア化粧品の専業メーカーで、プロフェッショナル市場(美容室向け市場)における国内トップシェア企業である。日本市場では長らく欧米メーカーが強みを持っていたが、同社はヘア化粧品や美容技術の開発に取り組み、国産メーカーのリーディングカンパニーとしての地位を確立している。

同社は2015年12月期から2019年12月期までの5ヶ年中期事業構想に取り組んでいる。2年目の2016年12月期第2四半期決算は、売上高、利益ともに、計画どおりの進捗が確認できた。主力製品のヘアケア用剤ではプレミアムブランドの『オージュア』の拡大が続いたのに加え、各新製品も順調に売り上げを伸ばした。染毛剤(ヘアカラー)でもグレイヘアー向け製品やオーガニック製品が順調に伸長した。

同社は2016年12月期の重点施策の1つとして、コーポレートブランディングを掲げていたが、第2四半期までにその各種施策は順調に消化されている。なかでも重要なものに、グローバルヘアケアブランド『milbon』(以下、会社名と区別するため、『milbon』と表記する)のリリースがある。これは世界展開を前提とするプレミアムブランドの製品シリーズで、製品名として社名をストレートに使用し、これまで製品名に比較して低かった社名の認知度を向上させる狙いがある。『milbon』は第2四半期末にリリースされた商品であり、今下期からの売上動向が大いに注目される。

同社はまた、営業力強化や生産体制の充実などにも取り組んでいる。『オージュア』や『milbon』などプレミアムブランドに加え、プロフェッショナルブランドにおいても積極的な新製品投入を行っている。ヒトとモノの両方の充実が図られることで、中期的に順調な業績拡大が続くと期待される。弊社では、今通期の会社業績予想は十分に達成可能性が高いと考えており、また、2017年12月期については、売上高は大台の300億円を超えてくる可能性が高いとみている。

■Check Point
・プレミアムブランド『オージュア』が売上高の伸張に寄与
・中国、韓国での売上高は2ケタの伸び率となった
・“『美しさを拓く。』Find Your Beauty”をスローガンに掲げ、「アジアNo.1」かつ「世界ベスト5」を目指す

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)

《HN》

 提供:フィスコ

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