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【特集】【中国の視点】低迷する世界経済:見えぬ出口、原油再び下落圧力


原油価格は7月に続いて8月に入ってからも大幅に下落している。WTI原油価格は7月に14%下落した後、8月に入ってから一時40米ドル(1バレル当たり)の大台を割り込んだ。

最近の原油価格の急落について、世界経済の成長鈍化や米原油在庫が予想を大幅に上回っていること、米国の油井稼動数が直近5週で連続上昇したこと、7月の石油輸出国機構(OPEC)の生産量が一段と増加したことなどが挙げられている。

ただ、中国の専門家は、原油価格の急落について、低迷する世界経済の回復が遅れていることが主因だとの見方を示した。英国の欧州連合(EU)離脱が欧州経済に与える悪影響や、日本政府が大型な金融緩和を実施しても大きな景気回復がみられていないこと、中でも中国経済の回復が遅れていることがもっとも深刻だと警告した。中国政府が資産バブルの抑制を強化すれば、景気減速圧力が一段と高まるため、原油に対する需要が大幅に減少する恐れがあると警告されている。

また、数年前の原油価格の急騰を受け、新エネルギーの開発に各国が力を入れていることも原油の需要を縮小させている。

こうした状況の中で、産油国が世界における自国のシェアを拡大させるため、生産した原油を市場への放出を加速させている。これが原油供給の拡大と価格の下落につながっていると分析されている。
《ZN》

 提供:フィスコ

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