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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―

日本ライフL <日足> 「株探」多機能チャートより

■日本ライフライン <7575>  5,010円 (+705円、+16.4%) ストップ高

 東証1部の上昇率3位。日本ライフライン <7575> が連日ストップ高に買われ、上場来高値を更新した。同社は7月29日に決算を発表。17年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益が前年同期比2.7倍の17.1億円に急拡大して着地したことが引き続き買い材料視された。EPカテーテルを中心とする自社製品の医療器具の販売が大きく伸びたことが寄与。腹部用ステントグラフトなど外科関連製品の伸長も収益拡大に貢献した。第1四半期業績の好調に伴い、通期の同利益を従来予想の48.3億円→69.3億円に43.5%上方修正。増益率が35.2%増→94.0%増に拡大し、従来の18期ぶりの過去最高益予想をさらに上乗せした。

■ニチアス <5393>  875円 (+59円、+7.2%)

 東証1部の上昇率8位。1日、ニチアス <5393> が決算を発表。17年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益が前年同期比6.5%増の36.3億円に伸びて着地したことが買い材料視された。巻き付け耐火被覆材の販売が増加した建材部門の営業利益が前年同期の5億1000万円の赤字から1700万円の黒字に急浮上したことが寄与。ふっ素樹脂製品やシール材製品が伸びた工業製品部門も増益に貢献した。円高による為替損益4億9800万円の発生を跳ね返し、増益を確保したことが好感された。

■ミロク情報サービス <9928>  1,744円 (+115円、+7.1%)

 東証1部の上昇率9位。ミロク情報サービス <9928> が3日続伸、連日で上場来高値を更新した。7月29日に発表した決算が引き続き買い材料視された。17年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益は前年同期比50.7%増の10.5億円に拡大して着地。会計ソフトやセキュリティ製品の販売が伸びたことが寄与した。ソフト運用支援や保守サービスの伸長も大幅増益に貢献。四半期ベースの過去最高益を13四半期ぶりに更新した。

■日本曹達 <4041>  484円 (+29円、+6.4%)

 1日、日本曹達 <4041> が発行済み株式数(自社株を除く)の3.34%にあたる520万株(金額で20億円)を上限に自社株買いを実施すると発表したことが買い材料。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。買い付け期間は8月2日から10月31日まで。 発行済み株式数(自社株を除く)の3.34%にあたる520万株(金額で20億円)を上限に自社株買いを実施する。買い付け期間は8月2日から10月31日まで。同時に決算を発表。17年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益が前年同期比56.7%減の26.2億円で着地したが売り材料視されなかった。

■ニチレイ <2871>  1,033円 (+52円、+5.3%)

 ニチレイ <2871> が4日続伸、年初来高値を更新した。同社は2日午後2時に17年3月期の第1四半期(4-6月)連結決算を発表。売上高は1322億3800万円(前年同期比2.9%増)、営業利益は74億4300万円(同66.7%増)、純利益は52億1600万円(同82.1%増)と大幅増益となったことが好感された。冷凍食品では家庭用・業務用ともに主力商品の販売が拡大、生産効率向上に加え、原材料・仕入れコストの低減も寄与している。通期業績は売上高5357億円(前期比0.1%増)、営業利益217億円(同0.5%増)、純利益128億円(同5.0%減)と従来見通しを据え置いた。

■伊藤忠テクノ <4739>  2,547円 (+124円、+5.1%)

 1日、伊藤忠テクノソリューションズ <4739> が決算(国際会計基準=IFRS)を発表。17年3月期第1四半期(4-6月)の連結税引き前利益が前年同期比5.8%増の19.9億円に伸びて着地したことが買い材料視された。コンビニ向け店舗システム案件の受注が伸びた流通・エンタープライズ事業の収益が急改善したことが寄与。金融・社会インフラ事業の伸長も増益に貢献した。

■そーせいグループ <4565>  18,160円 (+880円、+5.1%)

 そーせいグループ <4565> [東証M]が急伸したほか、新日本科学 <2395> 、ナノキャリア <4571> [東証M]、ペプチドリーム <4587> 、タカラバイオ <4974> 、プレシジョン・システム・サイエンス <7707> [東証M]、カイオム・バイオサイエンス <4583> [東証M]、オンコセラピー・サイエンス <4564> [東証M]などバイオ関連に物色資金が集中した。市場では「主力株が手がけにくくなっている。日銀の金融政策決定会合でETFの買い入れ枠拡大を決めたが、一部に小出しの政策で緩和政策に行き詰まり感が出ているのではないかという見方が重荷となっている。新興市場に個人投資家資金が流れる傾向にあり、特に休養十分で株価のボラティリティの高いバイオ関連に注目が集まっている」(国内ネット証券大手)と指摘されている。また、「そーせいやペプチドリーム、タカラバイオなど黒字が定着しているバイオベンチャーも多く、テーマ性だけではなく収益面での裏付けも買い人気の背景にある」という。

■旭化成 <3407>  805円 (+36.1円、+4.7%)

 旭化成 <3407> が急反発。同社は2日後場取引時間中、17年3月期第1四半期(4-6月)の連結決算を発表、売上高は4258億2500万円(前年同期比7.9%減)、営業利益298億7900万円(同15.9%減)、最終利益240億9300万円(同16.4%増)だった。本業の儲けを示す営業利益が2ケタ減益となったが、事前の市場コンセンサスは上回ったことで買いが優勢に。16年4-6月期は海外売上高比率の高い企業ほど円高進行に悩まされ、厳しい決算を強いられているが、同社も円高による利益押し下げ効果を被った。また医薬品部門は薬価改定の影響が色濃い。ただ、最終利益は前期の特損の反動で2ケタ増益となっている。株式需給面では信用倍率0.6倍と売り長が顕著、足もとは買い戻しを急がせる格好となった。

■日本精工 <6471>  919円 (+38円、+4.3%)

 日本精工 <6471> が大幅高。同社は1日取引終了後、17年3月期の第1四半期(4-6月)連結決算を発表。売上高は2318億1800万円(前年同期比7.7%減)、営業利益は146億3700万円(同44.9%減)、最終利益は116億3400万円(同32.4%減)と落ち込んだが、株価はこれを待っていたかのように800円台後半のもみ合いを上に放れた。産業機械関連需要が海外で低調、新興国を中心とした景気減速の影響を受けたほか、円高による輸出採算の悪化も響いた。しかし市場では「利益は事前のコンセンサスを上回っている。国内外証券会社の投資判断も概ね強気を維持、買い戻しを誘発している」(国内準大手証券ストラテジスト)という。

■旭硝子 <5201>  610円 (+23円、+3.9%)

 1日、旭硝子 <5201> がモロッコ現地企業と合弁会社を設立し、同国に自動車用ガラス生産拠点を新設すると発表したことが買い材料視された。初の北アフリカ進出となる。モロッコは北アフリカで最も高い経済成長が続いており、すでに欧州自動車メーカーが同国への進出している。新工場は2019年に稼働開始する予定で、合わせガラスや強化ガラスなどの高付加価値製品を生産する。同日発表した16年12月期上期(1-6月)の税引き前利益は、前年同期比33.5%減の367億円に落ち込んだが売り材料視されなかった。

■カワチ薬品 <2664>  2,522円 (+95円、+3.9%)

 カワチ薬品 <2664> が4連騰。同社は東日本で大型郊外店を中心にドラッグストアを展開するが、消費者のデフレマインドが進行するなかで、うまく客足をとらえている。同社が1日に発表した7月度(6月16日-7月15日)の連結月次売上高は、既存店が前年同月比0.9%増と小幅ながらプラスに転じ、全店ベースでも1.4%増と堅調だった。7月度は昨年と比べ梅雨明けが遅れたものの、比較的気温が高く推移したことや販促活動の奏功により、売り上げが伸びた。これを好感するかたちで株価を押し上げた。

■合同製鉄 <5410>  176円 (+6円、+3.5%)

 1日、合同製鉄 <5410> が16年9月上期の連結経常利益を従来予想の7億円→12億円に71.4%上方修正。減益率が65.6%減→41.1%減に縮小する見通しとなったことが買い材料。原材料である鉄スクラップの価格が想定より低く推移しているうえ、コスト削減が進展したことで採算が改善する。上期業績の上振れに伴い、上期配当を従来計画の1円→2円に増額修正した。併せて、上期増額分を上乗せする形で、通期の経常利益を従来予想の22億円→27億円に22.7%上方修正した。

■扶桑化学工業 <4368>  1,670円 (+48円、+3.0%)

 1日、扶桑化学工業 <4368> が決算を発表。17年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益が前年同期比32.4%増の23.6億円に拡大して着地したことが買い材料。ライフサイエンス事業で円高により仕入れ価格が低下したことに加え、コスト削減に取り組んだことが寄与した。第1四半期業績の好調に伴い、4-9月期(上期)の同利益を従来予想の36億円→40.5億円に12.5%上方修正。従来1.6%減益予想から一転して10.7%増益を見込み、3期連続で上期の過去最高益を更新する見通しとなった。

■ぐるなび <2440>  3,095円 (+50円、+1.6%)

 ぐるなび <2440> が3日続伸。岩井コスモ証券は1日、同社株の目標株価を3000円から3250円に引き上げた。投資判断の「A」は継続した。国内最大級のグルメ情報検索サイトを運営する同社の第1四半期の連結営業利益は前年同期比20%増の19億2400万円と順調。地方展開の強化などにより、17年3月通期の同利益は前期比14%増の73億円(会社予想67億円)と増額修正期待が出ている。訪日外国人を対象とする「ぐるなび外国版」などにより大都市圏や地方で同社の有料加盟店が増加していることも評価している。

※2日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。


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