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【市況】<マ-ケット日報> 2016年8月1日

 週明けの市場は日経平均が続伸。終値は前週末比66円高の1万6635円だった。円相場の急激な上昇を受けて序盤は250円安と売り込まれたが、日銀によるETF買い増し策が心理的な支えとなってその後は徐々に持ち直していった。もっとも東証1部全体では値下がり銘柄の方が多く、思惑先行の買いが指数に集まっただけとの見方も多い。

 前週末の米国市場は予想に届かなかった4-6月GDPの結果を受けてダウ平均は小幅ながらも5日続落した。ただ、FRBによる早期利上げの可能性が低下したことで下値も限定(85ドル安どまり)。好調な企業業績を買う動きもあり、ハイテク株の多いナスダック指数は4連騰し、1年ぶりの高値水準をつけている。さて、週明けの東京市場は日銀の政策に対する失望感と米国の成長鈍化によって円高が進行(一時は1ドル=101円台)。これを受けた日経平均は序盤から1万6300円台まで売り込まれる展開となった。売り一巡後は円高一服などから徐々に下げ幅を縮小。日銀の追加策であるETFの買い増しも心理的な支えとなって、中頃には一転して100円高まで買い進まれる場面があった。ただし、ETF買いという需給対策だけでは上値の売り物は吸収し切れず、後場は1万6600円台の往来相場に。日銀の政策によって下値不安はかなり和らいでいるが、肝心の外国人買いは呼び込めておらず、上値限定的な相場から、当面はこの辺りの水準でもみ合うこととなりそうだ。(ストック・データバンク 編集部)

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