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【特集】タナベ経営 Research Memo(6):自己資本比率は81.4%、無借金経営で財務体質は極めて健全

タナベ経営 <日足> 「株探」多機能チャートより

 

■財務状況と株主還元策

(1)財務状況

タナベ経営<9644>の2016年3月末の総資産は前期末比294百万円増加の12,086百万円となった。主な変動要因として、流動資産で現預金・有価証券が1,005百万円増加し、固定資産で長期預金・投資有価証券が662百万円減少した。また、名古屋研修センターの売却により有形固定資産が75百万円減少している。

一方、負債は前期末比13百万円増加の2,253百万円となった。流動負債で前受金や未払法人税等が増加したが、未払消費税等や未払金の減少により、ほぼ前期並みの水準にとどまった。また、純資産は前期末比281百万円増加の9,833百万円となった。配当金の支出(284百万円)があったものの当期純利益(582百万円)の計上で、利益剰余金が296百万円増加した。

自己資本比率は81.4%と引き続き80%以上を維持しており、有利子負債も無いことから、財務体質は極めて良好な状態が続いていると判断される。また、収益性についてもROA、ROE、売上高営業利益率と全ての指標において前期から上昇した。

(2)株主還元策

株主還元策として、同社では配当金と株主優待制度を導入している。配当金に関しては配当性向60%を目安に、業績等を勘案(特殊要因は除く)しながら検討していくとしている。2017年3月期は前期比1.0円増配の39.0円(配当性向57.3%)と5期連続の増配を予定しており、今後も収益拡大が続けば増配を続けていく意向だ。

また、株主優待制度として9月末時点の株主に対してオリジナル手帳「ブルーダイアリー」を1冊(3,000円相当)贈呈している。7月13日現在の株価水準(1,036円)を基準にすると、配当利回りは約4%、株主優待も含めると約7%の投資利回りとなる。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

《HN》

 提供:フィスコ

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