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【通貨】欧米為替見通し:ドルは弱含みか、日銀決定会合後の円高リスクに警戒も

ドル円 <日足> Slowストキャス 「株探」多機能チャートより

今日の欧米外為市場では、ドル・円は弱含む展開となりそうだ。米連邦準備制度理事会(FRB)の早期利上げ観測後退を消化する動きが中心となる見通し。また、明日の日銀による金融政策発表を控え、追加金融緩和への思惑が広がりやすいが、ドルの下値リスクを警戒しておきたい。

FRBは2日間の連邦公開市場委員会(FOMC)を経て日本時間28日午前3時、現行の金融政策の維持を決定した。声明では、経済の先行きについて「短期的なリスクは軽減された」とし、年内利上げに含みを残した。一方で、物価上昇率が目標の年2%を下回っていることや、英国の欧州連合(EU)離脱の影響などを指摘。市場では「年内利上げの可能性はあるかもしれないが、9月実施とは解釈できない」(市場筋)との見方から、アジア市場では失望感が広がり、ドル・円は一時104円半ば近くまで値を下げる場面もあった。

欧州市場ではFRBの見解を消化する動きでドル売り先行が見込まれ、ドル・円は104円台中心の値動きとなりそうだ。また、今日と明日開催の日銀金融政策決定会合で政策決定に対する思惑が広がる見通し。28兆円規模の政府経済対策の効果を高めるとして、市場では日銀の追加金融緩和への期待が高まっており、見送りならリスクオフの円買いが見込まれる。また、緩和を実施しても、経済対策の内容に見合った規模でないと失望による円買いに振れる見通し。今晩のドル・円は警戒感による売りが強まる展開に警戒したい。


【今日の欧米市場の予定】
・18:30 南ア・6月生産者物価指数(前年比予想:+6.7%、5月:+6.5%)
・21:00 独・7月消費者物価指数速報値(前年比予想:+0.3%、6月:+0.3%)
・21:30 米・先週分新規失業保険申請件数(予想:26.2万件、前回:25.3万件)
・02:00 米財務省7年債入札(280億ドル)

《WA》

 提供:フィスコ

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