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【市況】明日の株式相場見通し=日銀会合の内容次第で波乱も、“材料出尽くし”を警戒

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより
 あす(29日)の東京株式市場は、日銀の金融政策決定会合の内容次第で波乱も予想される。市場では、ある程度の追加金融緩和策の実施は、既に織り込み済みとの見方が徐々に浮上しており、材料出尽くしとの受け止めが広がった場合の急落への警戒感が強まっている。

 市場関係者からは「安倍晋三首相が27日に、8月2月にも閣議決定する経済対策の事業規模を28兆円超にすると表明するなど、大規模な経済対策が現実のものとなってきた。市場参加者のあいだでは、これに歩調を合わせて日銀も追加緩和に踏み切らざるを得ないとの期待感が一段と強まっている。したがって、もし“現状維持”や緩和の内容が期待外れとなれば、失望売りの可能性もある」との見方が出ていた。

 28日の東京株式市場は終始売り優勢で、日経平均株価は途中下げ渋る場面があったものの、後場に売り直され1万6500円台を割り込んだ。終値は、前日比187円98銭安の1万6476円84銭と反落した。

 日程面では、黒田日銀総裁会見、7月の展望リポート、6月の鉱工業生産指数(速報)・有効求人倍率・完全失業率・消費者物価指数・家計調査・新設住宅着工戸数、6月の自動車生産・輸出統計に注目。海外では、欧州銀行監督局(EBA)が銀行ストレステストの結果公表、米4~6月期のGDP速報値、ユーロ圏4~6月期のGDP、ユーロ圏7月の消費者物価指数が焦点となる。(冨田康夫)

出所:株式経済新聞(株式会社みんかぶ)

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